[ワシントン 15日 ロイター] - 米国国立公文書館は15日、1963年のジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件に関する文書を1万3000点余りを公開した。バイデン大統領が公開を認める大統領令を発行し、一方で残る数百点の機密文書は引き続き非公開とした。
今回公開された文書には、元海兵隊員リー・ハーベイ・オズワルドによる単独犯行と結論付けた当時の調査を覆す内容はないとされているが、事件の周辺に注目する歴史家には有益な資料とみられる。
文書の多くは中央情報局(CIA)に属するもので、オズワルドの動きとその接触者に関するものもある。オズワルドは59年に旧ソ連への亡命を試みたが、政府が暗殺の約3年前に当たる60年12月にオズワルドに関する個人情報ファイルを作成していた記録なども公開された。
残る文書も昨年10月に公開されるはずだったが、バイデン大統領が新型コロナウイルス禍の影響を理由に延期。CIAによると、今回の公開で関連文書の95%が公開されたことになり、残りについても来年5月までに公文書館などが検討作業を行うという。
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