[ニューヨーク 18日 ロイター] - オプション市場のデータによると、このところ利回りが上昇している償還期間が長めの米国債について、トレーダーは不安定な動きが続くと予想している。米長期債先物の売りも和らぐ兆しは見られない。
18日の米国債市場では、10年債利回りが1年2カ月ぶりに1.75%台に上昇した。
iシェアーズ米国債20年超ETF(TLT)の30日インプライド・ボラティリティー(予想変動率)は1%ポイント超上昇して18.4%となった。
サスケハナ・ファイナンシャル・グループのデリバティブ戦略共同責任者、クリストファー・マーフィー氏は「オプション市場はTLTが目先、不安定な動きになるという見方を示している」と指摘した。
米国債市場の変動予想を映すICE・BofAのMOVE指数も約1年ぶり高水準付近にある。
リッパーによる3月10日までのデータによると、最近の債券売りを受けてTLTは年初来およそ15%値下がりし、約18億6000万ドルの流出超となっている。18日は約1%下落した。
ナットアライアンス・セキュリティーズの国際債券担当責任者、アンドリュー・ブレナー氏は「いまはショート筋がモメンタムを握っている」と述べた。
米商品先物取引委員会(CFTC)の最近のデータによると、投機筋による米長期債先物の取組は大幅な売り越しとなっており、利回り上昇を見込む動きが優勢となっている。
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