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アングル:米成長鈍化、株価にプラスか 金融引き締めに楽観論

[ニューヨーク 27日 ロイター] - ウォール街(米金融街)では悪いニュースが再び良いニュースとなるかもしれない。米国の成長鈍化の兆しを受け、連邦準備理事会(FRB)が従来の想定ほど政策引き締めを必要としないのではないかという期待が膨らんでいるためだ。

 ウォール街(米金融街)では悪いニュースが再び良いニュースとなるかもしれない。米国の成長鈍化の兆しを受け、連邦準備理事会(FRB)が従来の想定ほど政策引き締めを必要としないのではないかという期待が膨らんでいるためだ。2020年、ウォール街で撮影(2022年 ロイター/Carlo Allegri)

住宅販売は3カ月連続で減少。ターゲットやウォルマートなどの小売大手はこのほど低調な決算を発表し、株価が動揺した。アトランタ連銀のGDPNowでは、第2・四半期の実質GDP(国内総生産)成長率見通しが25日に1.8%(前週2.4%)に低下した。

経済成長が鈍化すると、企業利益が低迷するリスクが高まり、理論的には株価は軟化する。ウォール街の複数の銀行はここ数週間、米国のリセッション(景気後退)、スタグフレーションの可能性が高まっていると警告している。

しかし短期的には、S&P総合500の下落につながっていたFRBの積極的な金融引き締め姿勢を後退させると考える投資家もいる。

同指数は27日までの週に6.6%上昇し、8週間ぶりにプラスに転じたものの、年初来では約13%下落している。

コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツのシニアポートフォリオマネジャー兼マルチアセット戦略担当責任者、アンウィティ・バフグナ氏は、「FRBの全員が今後2回の会合でそれぞれ50ベーシスポイントの利上げに同意していることは非常に明白だ。しかし、その後は不透明であり、成長が急減速すれば少し様子見となる可能性がある」と指摘。同氏は最近、株式への配分を増やしたという。

BofAのストラテジストはノートで、インフレがピークに達した可能性のある時期に金利が上昇する影響を懸念し、FRBは9月に引き締めを一時停止し、金融状況が悪化した場合は指標翌日物金利を1.75─2%にとどめる可能性が高いと指摘している。

CMEによると、投資家は9月の会合後にフェデラルファンド(FF)金利が2.25─2.50%になる確率を35%としており、1週間前の50%から低下した。

とはいえ、タカ派色を薄めた可能性のあるFRBは、長期的に必ずしも株式投資家にとって青信号とはならない。インフレ率が過去数十年で最も高い水準にあることから、スタグフレーションが差し迫っているのではないかという懸念が高まっている。

シティのグローバルアセットアロケーションチームはこのほど、米国株の配分を「ニュートラル」に引き下げ、「米国の景気後退はシティにとって基本シナリオではないが、不確実性は非常に高い」とした。

一方、一部投資家は転換点が近いと考えている。

フローバンクの最高投資責任者、エスティ・ドウェク氏は、ジャクソンホール会議が開かれる8月までにFRBはインフレ・成長鈍化の兆候を目にし始めると予測。「FRBはタカ派姿勢のピークを過ぎた」と語った。

(David Randall記者、Additional reporting by Lewis Krauskopf in New York)

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