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北朝鮮、先週末に短距離ミサイル発射 米は対話になお前向き

[ワシントン 23日 ロイター] - 米国と韓国の当局者は、北朝鮮が先週末に2発の短距離ミサイルを発射したと明らかにした。バイデン米政権の発足後、北朝鮮のミサイル発射が明るみに出たのは今回が初めて。米政府は北朝鮮との対話を今後も試みる方針を示している。

 3月23日、2人の米当局者は匿名を条件に、北朝鮮が先週末に2発の短距離ミサイルを発射したと明らかにした。バイデン米政権の発足後、北朝鮮のミサイル発射が明るみに出たのは今回が初めて。米政府は北朝鮮との対話を今後も試みる方針を示している。写真は北朝鮮の国旗。クアラルンプールで19日撮影(2021年 ロイター/Lim Huey Teng)

米政府高官は23日の電話記者会見で、北朝鮮の最近の活動は通常の軍事活動の範囲内だと述べ、短距離兵器システムに関連したものだと指摘。国連安全保障理事会決議の対象になるものではないと説明した。また、バイデン政権は引き続き北朝鮮との対話に前向きだとした。

韓国軍合同参謀本部は24日、記者団に対し、北朝鮮が21日に西海岸沖合から巡航ミサイル2発を発射したと明らかにした。発射実験が近く行われる兆候があったため、監視していたところ探知したという。合同参謀本部は北朝鮮による核実験や弾道ミサイル発射実験についてはほぼリアルタイムで報告するが、低グレードで飛行距離が短い兵器の実験はすぐに報告しない。

<新たな問題ではない>

バイデン大統領は、北朝鮮の短距離ミサイルの報道について質問された際、「(北朝鮮政府の対応は)何も大きく変わっていないことがわかった」とコメント。

ミサイル発射は挑発行為か問われると「国防総省によるとそういうわけではなく、いつも通りだ。新たな問題は生じていない」と述べた。

バイデン政権は2月中旬から水面下で北朝鮮と接触を試みたが、反応は得られていないとしている。

前出の米政府高官は、バイデン政権は対北朝鮮政策の全面的見直しの「最終段階」にあり、これについて来週、日本と韓国の国家安全保障担当者と協議を開く予定だと説明。

高官の1人は、トランプ前大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(当時は委員長)が2019年2月にベトナムのハノイで開いた会談が物別れに終わって以来、米朝間ではほとんどやりとりがないと語った。

もう1人の高官は「米国は2政権にわたり何度も関与を試みたが、本格的な対話がないまま1年以上が過ぎているため、働き掛けを行っている。週末の(北朝鮮の)活動によってこの扉が閉ざされるとは考えていない」とした。

北朝鮮のミサイル発射については、米紙ワシントン・ポストが最初に報じた。

米国防総省は北朝鮮のミサイル発射についてコメントを控えた。北朝鮮の国連代表部もコメントの求めに応じていない。

北朝鮮は2017年以降、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を行っていないが、ハノイの米朝首脳会談が物別れに終わった後は短距離ミサイルの試射を繰り返していた。

韓国の国会議員である河泰慶氏は情報当局者によるブリーフィングで得た情報として、米韓がミサイル発射について発表しない方針で一致していたと明かした。

韓国の野党議員や一部の専門家は、米国が発射を明らかにしたのは両国間の調整の失敗を示すものだと指摘。また、北朝鮮との関係改善を目指す韓国政府が北朝鮮の挑発行為を隠そうとしたのではないかとの見方も出ている。

慶南大学のKim Dong-yup教授は「(ミサイル発射は)実際に、事前に予定された通常の活動だったのかもしれない」としながら、「政府と韓国軍合同参謀本部が北朝鮮の怒りを買わないよう細心の注意を払っていたのではないかと疑問に思わざるを得ない」と語った。

合同参謀本部の当局者は、偵察用資産を守るため米軍との協議に基づいて一部の北朝鮮の活動については公表していないと説明した。

北朝鮮分析サイト「38ノース」のジェニー・タウン氏は今回の北朝鮮の行動について「かなり軽度」のようだとし、「(米韓)合同軍事演習に主に関連したものだろう」との見方を示した。

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