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米、23年は原油純輸出国に転換も さらなる増産必要

 米国はここ数年で世界における原油輸出大国となったが、第二次世界大戦以降、輸出が輸入を上回ったことはない。ただ、2023年にはこの状況が変わる可能性がある。2019年11月、テキサス州のパーミアン盆地で撮影(2022年 ロイター/Angus Mordant)

[ヒューストン 19日 ロイター] - 米国はここ数年で世界における原油輸出大国となったが、第二次世界大戦以降、輸出が輸入を上回ったことはない。ただ、2023年にはこの状況が変わる可能性がある。

米原油輸出は現在、過去最高の日量340万バレル。ガソリンやディーゼル燃料などの精製品の輸出も日量約300万バレルに上る。

一方、原油消費量は日量2000万バレルで世界最多。生産は日量1300万バレルを超えたことがない。

だが原油の純輸入量は日量110万バレルと、2001年の統計開始以来最低となったことが先月、米政府のデータで示された。輸入が日量700万バレル以上だった5年前から大幅に減少した。

今年はウクライナ侵攻に伴う制裁でロシアの石油・天然ガス輸出が打撃を受けていることや、ガソリン価格高騰に対処するための米石油備蓄の大量放出などがこうした変化の要因となっている。

エネルギー調査会社ボルテクサの市場アナリスト、Rohit Rathod氏は「ロシアのウクライナ侵攻は米国のエネルギーに対する新たな需要を喚起した。シェール生産が加速すれば、来年終盤には原油輸出が輸入を上回るだろう」と語った。

原油の純輸出国になるには生産を増やすか、消費を抑える必要があるが、米石油需要は来年0.7%増の日量2051万バレルと予想されており、生産量を増やすことが必要になる。

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