January 10, 2020 / 4:58 PM / 3 months ago

米雇用統計、12月は14.5万人増に鈍化:識者はこうみる

[10日 ロイター] - 米労働省が10日発表した2019年12月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月から14万5000人増と、11月から鈍化し、市場予想の16万4000人増を下回った。ただ、貿易摩擦で製造業が一段と落ち込む中でも雇用の伸びは依然として労働年齢人口の伸びを維持するのに必要な約10万人を上回っている。

 10日、米労働省が発表した2019年12月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月から14万5000人増と、11月から鈍化し、市場予想の16万4000人増を下回った。写真は店舗のドアに貼られた求人広告。2014年9月撮影(2020年 ロイター/Brian Snyder)

失業率は11月と同様、約50年ぶりの低水準である3.5%を維持した。現在は職を探していないが働く用意のある人(縁辺労働者)や正社員になりたいがパートタイム就業しかできない人を含む広義の失業率(U6)は6.7%と、1994年の統計開始以来の最低水準になった。11月は6.9%だった。

市場関係者の見方は以下の通り。

<プルデンシャル・フィナンシャル(ニュージャージー州)の主任市場ストラテジスト、クインシー・クロズビー氏>

雇用統計を受け、連邦準備理事会(FRB)は間違いなく金融緩和を維持するだろう。物価の高進は見られず、賃金の伸びが低いことからも、今後急上昇していく恐れは全くない。賃金の観点から言えば、今回の統計はほぼ予想通りだが、個人消費の活性化が経済成長に不可欠であることを考えれば、賃金の低い伸びは残念な兆候といえる。統計を受け、相場が上下とも一方的に振れる展開にはならないだろう。

<レイモンド・ジェームズの首席エコノミスト、スコット・ブラウン氏>

非農業部門雇用者数は予想を大きく下回らず、緩やかな伸びが示された。全体的には季節的要因が多く見られるが、賃金は緩やかに上昇した。10─11月の時間当たり平均賃金が下方改定された後での緩やかな賃金上昇は大きなサプライズと言える。実質的には米連邦準備理事会(FRB)に対する利上げ圧力は乏しく、すぐに緩和するともみられないため、金利据え置きが続くだろう。

雇用統計を受けて市場が大きく動くとはさほど想定していない。12月と1月の雇用統計は季節的な要因によってゆがみやすいとみられているためだ。

<ナティクシス(ニューヨーク)の米州主任エコノミスト、ジョゼフ・ラボーニャ氏>

雇用者数の伸びは予想よりも多少弱かったものの、予想平均から大幅に外れたわけではなく、大したことではない。失業率は依然として低く、広義の失業率(U6)も改善した。やや意外だったのは賃金の伸びが小幅ながら鈍化したことで、製造業の動向を反映している可能性がある。賃金は労働力の構成による調整を受けず、賃金がもともと高い場合、賃金全体の足を引っ張る傾向がある。

今回の統計は株式市場や金融市場にとっては好材料と言えるが、個人的に心配しているのは、経済が今年、堅調に推移し、米連邦準備理事会(FRB)がまた引き締めモードに逆戻りするのではないかという点だ。とはいえ、物価が高進する兆候は見られないため、FRBは当面、何もせずに放置することが可能だ。

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