[17日 ロイター] - 北米電力信頼度協議会(NERC)は17日公表した夏の電力需給見通しで、米国の大半とカナダの一部地域で、今夏に猛暑でエネルギー不足に直面する可能性があると指摘した。
NERCは、米国の西部、中西部、テキサス州、南東部、ニューイングランド地方、およびカナダのオンタリオ州では例年より気温が高く、供給余力が不十分となるリスクが高いとしている。
米西部は、ピーク時や太陽光発電が減少した際の電力需要を満たすため、地域間の電力融通に依存しており、猛暑でエネルギー不足に陥るリスクにさらされていると指摘した。
さらに、送電網にとって山火事がリスクになっているとし、山火事は広範囲に渡る猛暑と同時発生することが多く、この場合に送電が制限され、局地的な停電実施を迫られることになると警告した。
中西部については、風力発電量が予想より少ない場合、例年を上回るピーク時の電力需要に対応する上で、現地の電力系統運用機関が困難に直面する可能性があると指摘した。
一方テキサス州では、昨年から送電網に供給する太陽光発電量を新たに4ギガワット以上増やし、平年並みの夏のピーク需要に対応する十分な電力を確保しているという。
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