[ワシントン 31日 ロイター] - 議会民主党は31日、国境警備策に関する与野党の協議でトランプ大統領が要求するメキシコ国境の壁建設費用の予算化を認めない考えを強調、大統領との対立が再び強まった。協議が2月15日の期限までに妥結しなければ、政府機関が再び閉鎖する可能性がある。
民主党のペロシ下院議長は、与野党が策定を目指す予算案に「壁建設費は一切盛り込まれない」と強調した。その代わり、国境沿いの検問所増設や技術面での国境警備強化に向けた予算は交渉の余地があると述べた。30日に開始した与野党協議に参加している上下院の17人の議員が国境警備の内容を詰めるべきだとした。
協議に参加する民主党議員らは交渉方針を公表し、不法移民や違法薬物の流入阻止を目的とするいかなる物理的な障壁の増設も予算計上は認めない考えを示した。民主党はこれまで、国境沿いのフェンスの増設あるいは補修に13億ドルの費用を予算化する案を支持してきた。
トランプ大統領はペロシ氏の壁建設費に関するコメントについて問われ「壁がなければうまくいかない」と反論した。
ペロシ氏は国境沿いのフェンス補強を認める余地があるかどうかについて、車両の通行を阻止するための低い鉄柵は交渉の余地があるとの認識を示した。
トランプ氏は記者団に、国境警備のためなら壁以外も選択肢に入るとした上で「他の選択肢も物理的な障壁がなければ機能しない」と語った。
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