[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米株式市場でソーシャルメディアに後押しされた個人投資家の買いが空売り銘柄に壮絶なショートスクイーズ(踏み上げ)を強いてから1年余りとなる中、今週は名だたる「ミーム株(インターネットの情報拡散で取引される銘柄)」が再び急伸している。
ゲーム販売ゲームストップは23日に14.5%値を上げ、映画館チェーン大手AMCエンターテインメント・ホールディングスも13.6%上昇して取引を終えた。
ゲームストップ株は、ライアン・コーエン会長が自身の投資会社による10万株の追加購入を明らかにしたことで上昇したが、明確な理由がなかった22日も30%上昇していた。
ゲームストップとAMCは23日、投資家向けソーシャルメディア「ストックウィッツ・ドット・コム」で最も話題となったトップ2銘柄だった。
インガルズ&スナイダー(ニューヨーク)のシニアポートフォリオストラテジスト、ティム・グリスキー氏は、株価急伸について「おそらく、弱い市場環境にあるために起きたのではないか。ショートする投資マネジャーは機会を探しており、歴史的に実績のある銘柄に回帰したのだろう。これがショートスクイーズを起こそうとする機会を投資家に提供している」と述べた。
ソーシャルメディア上で「ストンクス」とも呼ばれるこうしたトレンドに関連する銘柄のブラックベリー、コス、サンダイアル・グローアーズなどは1.4─4.2%高。
オランダの電気自動車充電会社アレゴが114.1%の急騰を見せた。
23日の上昇にもかかわらず、ゲームストップ、AMC、ブラックベリー、コスは年初来で5─24%下落している。
これはゲームストップとAMCが数営業日でそれぞれ1600%と750%も急騰した昨年1月の踏み上げ騒動とは対照的だ。
S3パートナーズによると、22日にテスラ、ゲームストップ、AMCの空売り筋は23億2000万ドルを失った。
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