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アングル:米国株、投資家に年末ラリーへの期待 利上げ方針に警戒も

[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米株式市場は今年これまで大幅下落してきたが、投資家は年末ラリーを期待している。経験則に基づくと、12月はクリスマス時期の薄商いに資産運用担当者らの「お化粧買い」などが加わることで上昇する傾向があるためだ。ただ米連邦準備理事会(FRB)が利上げを続けているため、引き続き慎重な見方も多い。

 米株式市場は今年これまで大幅下落してきたが、投資家は年末ラリーを期待している。写真は2020年10月、ニューヨーク証券取引所前で撮影(2022年 ロイター/Mike Segar)

今年のS&P500は年初来で16%下落している。しかし投資調査会社CFRAのデータによると、S&P500種総合指数は過去には12月に平均1.6%上昇。他のどの月よりも上昇率が高い。通年の月間平均上昇率0.7%に比べると2倍以上だ。米株は12月最後の5営業日と1月最初の2営業日には1945年以来、75%の確率で上昇している。いわゆる「サンタクロース・ラリー」だ。

もっとも今年の場合はFRBの利上げが相場圧迫要因になっている。

CFRAリサーチの首席投資ストラテジスト、サム・ストバル氏は今の市場について、FRBの利上げ動向が短期的な相場の高下の引き金になる流れにあるため、動きが取れない状態だと指摘。「今年の問題は12月にFRBの利上げ幅が75ベーシスポイント(bp)になるのか、50bpになるのか、さらには来年について1、2回追加利上げして打ち止めになることを示唆するハト派発言が出るかどうかにかかっている」とした。

CME市場の利上げ織り込み度合いを見ると、12月14日の連邦公開市場委員会(FOMC)で50bp幅となる確率が75%。75bp幅となる確率は24%だ。

オールスプリング・グローバル・インベストメンツのシニア投資ストラテジスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「新年に向けて投資家は例年、楽観的になる傾向があるが、今回はまだFRB相場が続くだろう」と予想。「トレンドは味方だ、FRBとは闘うな」との市場の格言に言及し、今は「FRBは味方ではない。だからトレンドと闘うな」といったところだと語った。

S&P500は10月初め以来で見ると、10%反発している。インフレは頭打ちとなりFRBが利上げペースを緩めるとの期待が背景だ。ただ、なおも大幅な利上げが実施されるようなら、そうした上昇も失速しかねない。

ゴールドマン・サックスのストラテジストチームは21日のノートで金利上昇が企業のバリュエーションを急低下させると指摘し、S&P500については今後3カ月間で9%下がって3600前後になるとの見通しを示した。

これに対し、チャールズ・シュワブの首席投資ストラテジスト、リズ・アン・ソンダーズ氏は米国の株と債券が今年2桁台の下落を経験したことは、長期投資家にとっての魅力が増していることを意味すると指摘。「1年という時間軸で見るならば、状況はかなり良好に見える。もっとも目先の1、2四半期は大きな相場変動を免れないかもしれない」との見方を示した。

(David Randall記者)

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