August 8, 2018 / 4:16 AM / 12 days ago

コラム:トリのエサにもならないトランプ政権の通商成果

[ワシントン 7日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米政権の小規模な通商合意の数々は、大した成果になっていない。米政府当局者は7日、モロッコが米国産鶏肉の輸入に初めて門戸を開いたことを歓迎した。コロンビアが米国産コメの受け入れを拡大し、アルゼンチンが米国産豚肉の禁輸を解除したことも称賛した。

8月7日、米政権の小規模な通商合意の数々は、大した成果になっていない。米ニュージャージー州ニューアークの港で2017年11月撮影(2018年 ロイター/Brendan McDermid)

だが、これにより見込まれる少なくとも3500万ドル(約38億円)の輸出増加は、トランプ大統領の貿易戦争で他国から受ける報復関税による損害と比較すれば、ニワトリのエサほどの価値しかない。

米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は、モロッコとの鶏肉に関する合意について、トランプ政権が新たな市場の開放に優先して取り組んでいる証しだと強調した。また先月には、通商分野での米政権の成果に関するニュースを「まったく読んでいない」として、米議員に文句をつけた。

ライトハイザー氏が言う「成果」には、米国産かんきつ類に対する欧州連合(EU)輸入規制の解除や、日本による米国産羊肉とヤギ肉の輸入解禁も含まれる。前者により初年で1500万ドルの輸出増が見込まれるほか、後者の市場規模は1億6900万ドルとされる。

もちろん、米国製品の海外市場アクセスの拡大は、米国の企業や農家に歓迎されることだ。

だがそれは、すでにカナダや中国、EUやメキシコの報復関税の対象となった540億ドルの米国製品や、今後さらに中国からの制裁対象となりかねない600億ドルの製品と比べれば、色あせる。これら報復対象の多くは農産物で、大豆や小麦、豚肉やオレンジジュースが含まれる。

その一方で、トランプ大統領はまだ主要な貿易協定の合意を実現できていない。5250億ドル相当の米国輸出に影響がある北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を完了させようとしているが、まだ障害が残っている。メキシコとカナダを対立させようという米国の作戦は効果が見えない。

場当たり的なホワイトハウスの通商戦略にいかに全体像が欠けているかが、ここにも表れている。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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