[オタワ 4日 ロイター] - カナダ政府は4日、米鉄鋼・アルミニウム関税から自国の鉄鋼・アルミ業界を守るために必要なあらゆる措置を取ると強調した。ただ、業界が求める対抗措置の早期導入には消極的で、検討には時間が必要との考えを示した。
ベイン・イノベーション・科学・経済開発相は鉄鋼・アルミ業界との話し合いはまだ始まったばかりとした上で、「彼らを支援するために何ができるかを真剣に協議している」と説明。「あらゆる選択肢を検討する」と話した。業界支援について協議した閣議後に記者団に応じた。
トルドー首相は鉄鋼業界トップとの会合後、「労働者のために立ち上がる」と述べた。
カナダ政府は昨年6月、国内木材産業に対する米国の相殺関税適用の打撃を和らげるため、総額8億6700万カナダドル(6億7060万米ドル)の支援を発表。当局者によると、同様の支援が検討されているという。
カナダ鉄鋼生産者協会のガリンベルティ会長は、業界から政府への公式な支援要請はしていないと述べたが、対抗措置はできるだけ早く打ち出すべきと主張。「注文を変更したり、見送ったりする顧客が出ている。カナダの鉄鋼にとって切迫した事態だ」と語った。
トルドー首相はその後、急いで対応するつもりはないと議会で明言。対抗関税の妥当性を検討するため、公聴会を開く考えを示した。
*写真とチャネルを追加しました。
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