[上海 30日 ロイター] - トランプ米大統領は29日、米FOXニュースのインタビューで、中国と貿易に関して「素晴らしい取引」ができると思うと述べた一方、取引が不可能であれば、莫大な新たな関税を発動する用意ができていると警告した。
「私は中国と素晴らしい取引ができると思う。素晴らしいものでなければならない。なぜなら、彼らはわが国を疲弊させたからだ」と語った。
また、すぐにも取引したいが、中国は用意ができていないとも述べた。
ブルームバーグは同日、関係筋の話として、米政府は11月に予定する米中首脳会談で貿易摩擦解消に向けた進展がみられなければ、12月初旬までに中国製品に対して新たな追加関税発動を発表する用意を整えていると報じた。
米国は既に中国からの全輸入のおよそ半分に相当する2500億ドル分に制裁関税を発動。中国も報復措置として、米国からの全輸入の約85%に当たる1100億ドル分に制裁関税を課している。
トランプ大統領は「取引ができないようであれば、2670億ドル分を発動する用意がある」と述べた。
トランプ大統領と習近平国家主席は来月ブエノスアイレスで開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する予定で、両首脳が会談する可能性がある。
中国外務省報道官は、アルゼンチンでの米中首脳会談の可能性も含め、米中があらゆるレベルでの意見交換について連絡を取り合っていると述べた。詳細には触れなかった。
同報道官は、米国が中国とのウィンウィンの協力関係構築に消極的なら、中国は独自に改革と発展を続けていくことが可能だと確信しているとも述べた。
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