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バイデン氏の予算案、債務拡大でもインフレ圧力高めない=財務長官

5月27日、イエレン米財務長官は、このところの物価上昇は一過性のもので、米経済のスラック(需給の緩み)は解消していないとの見方を示した。ただ、ホワイトハウス、議会、財務省は状況を緊密に注視しており、必要に応じて対応する手段を有していると述べた。写真は5月7日、記者会見するイエレン長官(2021年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ワシントン 27日 ロイター] - イエレン米財務長官は27日、バイデン大統領の2022会計年度(21年10月─22年9月)予算案により、連邦債務残高の対国内総生産(GDP)比率は現在の約100%からさらに上昇する見通しだが、インフレ圧力を高めることにはならないとの見解を示した。

イエレン氏は下院歳出委員会の小委員会で開かれた公聴会で、ホワイトハウスと財務省はインフレ動向に細心の注意を払っているが、米経済には歳出の増加分を吸収できるスラック(需給の緩み)が依然あると指摘。

「最近目にしている物価上昇は一時的なものになるだろう。広がりを見せるようなものではない」と語った。共和党議員からインフレ圧力に関する質問が相次いだのを受け、回答した。

インフレ指標が上向いている背景には、供給のボトルネックや原材料不足、新型コロナウイルス流行初期の極めて低い物価水準からの回復があると説明。「これがさらに数カ月は続くと予想しており、年末までは前年比のインフレ率が高止まるだろう」と続けた。

28日に公表される22年度予算教書に盛り込まれる歳出要求については、新型コロナウイルス経済対策で既に膨らんだ連邦債務を今後10年間でさらに押し上げると予想。ただ、増加自体は重大な問題ではないとの認識を示した。

連邦政府の利払い能力がより重要だとし、長期金利が1.6%と、約2%のインフレ率を下回る中、実質的な金利負担はマイナスとなっていると説明。一時的に支出は増えても、その一部は、予算の対象期間を超えて赤字を減らし、税収を増やす効果を発揮するとした。「財政に責任を持つ内容だ」と強調した。

政府の投資によって米経済の供給能力が拡大し、将来的にインフレを高進させずに成長加速を可能にすると述べた。

税収増につながる予算項目としては、富裕層の個人による脱税行為を摘発する目的の内国歳入庁(IRS)向け予算の増額を一例に挙げた。財務省の予算要求には、IRS関連の裁量的経費として132億ドルが盛り込まれる。成立済みの2021年度予算から約13億ドル増えることになる。複数年かけて税務執行を改善し、IRSの情報技術(IT)インフラを改良するプログラムへの4億1700万ドルの追加供出が含まれる。

イエレン氏はこのほか、財務省の予算について、新型コロナウイルス対策プログラムの実施などを担う業務が拡大しているにもかかわらず、予算の増加が追い付いていないとの見方を示した。

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