[バチカン市 21日 ロイター] - ローマ法王庁(バチカン)のダリオ・ビガノ広報事務局長が21日、前法王ベネディクト16世の私信書簡を公の場で読み上げた責任を取って辞表を提出、バチカンが受理した。
書簡は、フランシスコ法王の学識を批判する声に対し、「愚かな偏見」を一蹴する、との内容で私信として書かれたもの。
ビガノ事務局長が12日、フランシスコ法王が神学について記した11冊の書籍シリーズに関する発表会場で、この書簡の一部を読み上げたことを受け、バチカンとしては異例の速さの辞任劇となった。
ビガノ事務局長は19日付で法王に辞表を提出、教会のために身を引きたいと表明し、法王は21日付で受理した。そのうえで、今後も事務局の顧問を務めるよう求めたという。
3人のバチカン当局者は、個人的にロイターに対し、ビガノ事務局長はベネディクト16世の信頼を裏切り、書簡を出版の販促に利用したと批判した。