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独メルク、米半導体材料のバーサムに買収提案 インテグリスに対抗

[フランクフルト 27日 ロイター] - ドイツの製薬・化学品大手メルクは、米半導体材料メーカーのバーサム・マテリアルズに買収案を提示した。提示額は現金59億ドル(債務継承分を含む)で、インテグリスの提案を上回る水準。

バーサムの株価は27日の取引で18.7%急伸した。インテグリスは2.7%安。メルクは4.2%下落した。

メルクの案は1株当たり48ドルで、債務を除くと総額52億ドル。バーサムの26日終値に16%のプレミアムを上乗せした水準となり、インテグリスが買収提案を行う前の株価を52%上回る。

インテグリスは1月にすべて株式による40億ドルでの買収を提案した。

バーサムは27日付の発表文書で、同社は「引き続き、インテグリスの対等合併案の戦略的・財務的根拠の正当性を信じている」とした上で、アドバイザーらがメルクの提案も入念に精査すると明らかにした。

インテグリスのバートランド・ロイ最高経営責任者(CEO)は発表文書で、同社とバーサムの合併は「非常に補完的で、戦略的に説得力がある」と訴えた。

メルクは、直ちにデューディリジェンス(資産査定)に取り掛かり、迅速に合意をまとめる用意があるとし、買収の承認を株主に諮る必要はないと表明した。

メルクのステファン・ステファン・オシュマンCEOは、バーサムの取締役会に宛てた書簡で「バーサムが最近公表した取引はバーサムをかなり過小評価している」と指摘。「インテグリスが提案した投機的な価値ではなく、すべて現金での案はバーサムの株主と従業員に直ちに一定の金銭的価値をもたらす」と強調した。

同社はまた、買収案について年間約6000万ユーロのコスト相乗効果を見込んでおり、2019年下期の手続き完了を目指すとしている。

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