for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up
コラム

視点:「強いアジア」に向けた日本の責務=エラリアン氏

[東京 8日] - 日本は国内では構造改革の断行、対外的には中国との連携でアジアを強化し、その「強いアジア」をてこに世界経済ガバナンスで存在感を示すことが求められているとアリアンツの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏は指摘する。

 1月8日、アリアンツの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏は、日本の課題について、構造改革の履行と、アジア強化に向けた中国との連携、そして、その「強いアジア」をてこに多国間経済ガバナンスで存在感を示すことだと指摘。提供写真(2016年 ロイター)

同氏の見解は以下の通り。

<経済改革プログラムの完遂>

日本経済のために時間稼ぎをした安倍首相は、2016年を構造改革推進に費やすべきだ。必要な政策アクションはすでに政府によって十分に特定され、国民に伝達されている。日本経済がその比較的大きな潜在力を発揮することを阻んできた既得権益の打破を含めて、今こそ勇気ある履行のときだ。

<絶え間ない「地域変容」に順応し、形成を担う>

(アジア地域における)中国の影響力はますます強まっている。それは日本にとって居心地の悪いものかもしれないが、現実だ。そして、近いうちに消えてしまうものではない。

日本は2016年に、中国との緊密な連携に向けて、もっと努力すべきだ。アジアの強化を目指した地域の変容を形づくるために、そして他地域からの有害なスピルオーバー(波及)に対する強靭性を高めるために、さらに地域の繁栄と世界の成長のエンジンとしての役割を取り戻すために、そうした努力が必要だ。

<多国間経済ガバナンス改革への貢献>

アジアが強さを増すことで、多国間の経済ガバナンスに関する必要とされながら遅れている改革について、日本はより積極的に発言できるようになるだろう。国際通貨基金(IMF)と世界銀行の発言権や代表権の一部を時代に即したものに変えていくという点において、特にそうだ。

欧州は時代遅れの歴史的権限をなげうつことが必要なだけでなく、世界的責任という意味で義務であることをきちんと理解していない。(日本の多国間経済ガバナンス改革への積極的貢献は)米国や新興諸国が欧州の抵抗を乗り越えるうえで助けになるだろう。

(編集:麻生祐司)

*モハメド・エラリアン氏は、独保険大手アリアンツの首席経済アドバイザーで、同社の国際執行委員会メンバー。オバマ米大統領が開発政策に関する助言機関として2012年に設置した世界開発協議会(GDC)の議長。米資産運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)の元最高経営責任者(CEO)兼共同最高投資責任者(CIO)。2014年より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの特集「2016年の視点」に掲載されたものです。

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。

*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up