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独VWの約80万台に新たな排ガス不正、ガソリン車も影響
2015年11月4日 / 00:14 / 2年後

独VWの約80万台に新たな排ガス不正、ガソリン車も影響

[ベルリン 3日 ロイター] - 独フォルクスワーゲン(VW)(VOWG_p.DE)は3日、欧州で販売された約80万台の車両について二酸化炭素(CO2)排出量の測定をめぐる新たな不正が見つかったと発表した。

 11月3日、独フォルクスワーゲンは、欧州で販売された約80万台の車両について二酸化炭素(CO2)排出量の測定をめぐる新たな不正が見つかったと発表。写真はスペインのセビリアで10月撮影(2015年 ロイター/Marcelo del Pozo)

また、新たな問題で生じる財務面でのリスクは約20億ユーロ(約2650億円)に達する可能性があるとした上で、小型ディーゼルエンジンおよびガソリンエンジンにも影響することを明らかにした。

一方、VWの大株主で持ち株会社のポルシェSE(PSHG_p.DE)は、今年の業績がさらに悪化する可能性があるとの見方を示した。

VWのスキャンダルは当初、同社が排ガス規制を逃れるための不正ソフトを搭載したディーゼルエンジン車を全世界で約1100万台販売していたことが焦点だった。

しかし、米環境保護局(EPA)は2日、VW傘下のポルシェやアウディなど高級大型車に通常使用する排気量3.0リットルのV6ディーゼルエンジンでも同様の不正ソフトが見つかったと発表。ただ、VWは大型エンジンに違法ソフトは搭載していないとの立場を示している。

ポルシェの北米部門はこの疑惑を受け、ディーゼルSUV(スポーツ多目的車)「カイエン」の販売を当面中止すると発表した。

今回のCO2排出量の測定をめぐる問題は、VWが排ガス不正への対処に向けて広範囲な内部調査を進めているなかで判明した。主に小型のディーゼルエンジン車が該当するが、ガソリンエンジンの一つにも影響があるという。

「VWに対し、われわれは言葉も出ない。VWの内部調査から、また新たな問題が噴出したようだ。欧州に関連する可能性もある」とエバコアISIのアナリスト、アルント・エリングホスト氏は語る。

VWのマティアス・ミュラー最高経営責任者(CEO)は、「私は事件の発覚当初から、真相究明を求めて必死に取り組んできた。何があってもこの態度を変えない。苦痛なプロセスだが、これ以外に選択肢はない」と声明で語った。

同社の排ガス試験をめぐる不祥事が9月に発覚したことを受け、ポルシェは10月に業績見通しを引き下げ、年間の税引後利益が8億─18億ユーロになるとしていた。ポルシェは3日遅く、現在の業績見通しを維持するものの、排ガス不正問題で今後明らかになる調査結果によって見通しを変更する可能性はあると発表した。

VWの不正スキャンダルを受けてトップに就任したミュラー氏はポルシェの元CEO。一部では就任当初から内部昇格のベテランがVWの改革を指揮できるのかとの批判も出ており、厳しい立場に立たされそうだ。

<高まる圧力>

メルケル独首相、欧州委員会もVWのスキャンダルへの対応で、明確さと透明性をあらためて求めており、VWは「今回明らかになったことについて、VW幹部は直ちに当該当局と協議に入る」としている。

3日の欧州株式市場でVW株価は1.5%下落して終了。CO2排出量の測定をめぐる不正が見つかったとのVWの発表はフランクフルト市場の大引け後に行われた。

創業以来78年に及ぶ歴史のなかで最大のスキャンダルとなった排ガス規制逃れによって、VWは時価総額の最大3分の1を失い、長年CEOを務めたウィンターコルン氏を引責辞任に追い込み、ドイツの基幹産業である自動車業界に激震を与えた。

ドイツ産業連盟のウルリッヒ・グリロ会長は3日の会見で、「VWはドイツ産業界を傷つけた」と述べ、同社は迅速に解決する責務を産業界全体に対して負っていると語った。

米カリフォルニア州大気資源局(CARB)のメアリー・ニコラス会長は3日、ロイターの取材に対し、欧州での不正発覚を受けて、VWのガソリン車の検査も同州で行う可能性が高いと述べた。

同会長は「問題はディーゼル車からのCO2排出量だけではなく、全車両が対象だ。これまでのVWからの報告を遡って確認する必要が生じるかもしれない」と述べた。

VWは第3・四半期決算報告で、当面の不正対策費用として67億ユーロの引き当て金を計上。一部のアナリストは、罰金や訴訟費用、不正車改修費用などを合わせ、最大350億ユーロのコストが発生する可能性があるとしていた。

ドイツ政府自動車局が3日発表した10月の国内新車販売台数によると、国内市場全体が伸びるなかで、VWは販売減少を記録した唯一の国内大手メーカーとなった。VWブランドの新車登録台数が0.7%減少する一方、BMW(BMWG.DE)やポルシェ、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N)傘下のオペル、ダイムラー(DAIGn.DE)の高級車部門メルセデスベンツは販売を増やした。

独シンクタンクの自動車研究センター(CAM)の責任者を務めるディレクター、ステファン・ ブラッツェル氏は「今回の報告が真実ならば、考えうる最大の衝撃をVWに与えるだろう」と指摘。「VWは最大限の透明性を誇示し続けるだろうが、彼らはすべてをさらけ出すべきだ」と語った。

*情報を追加しました。

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