[11日 ロイター] - アクティビスト(物言う投資家)のネルソン・ペルツ氏は11日、米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーを「危機にある企業」と指摘し、急成長しているにもかかわらず赤字が続いているストリーミング事業「ディズニー+(プラス)」のコスト削減と黒字化を要求した。
ペルツ氏率いるヘッジファンドのトライアン・パートナーズは発表文で、ここ数カ月間にわたりディズニーとの間で話し合いを進めてきたが、ディズニーは取締役会メンバーを1人増やすという要求を拒否したと指摘。ただ、同氏はディズニーのボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)の追放や同社の解体は望んでいないと述べた。
ディズニーは同日、再任を目指さないと表明しているスーザン・アーノルド会長の後任として、独立取締役でナイキ会長のマーク・パーカー氏を指名した。同氏はまた、CEOの後継者計画について取締役会に助言するために新たに設置された委員会も率いる。
ディズニー株は時間外取引で1.4%上昇。株価は昨年、ストリーミング事業で損失が拡大したため下落し、現在では2021年高値の半値以下となっている。
トライアンは約0.5%のディズニー株を保有している。
ディズニーによると、トライアンは12日、会社側の指名候補に対抗してペルツ氏をディズニー取締役に選任するための書類を米証券取引委員会(SEC)に提出するという。
ディズニー側は、トライアンの指名候補を支持しないと表明した。
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