July 21, 2015 / 7:27 AM / 4 years ago

東芝第三者委報告、WH損失先送りで田中社長ら指示

[東京 21日 ロイター] - 東芝(6502.T)は21日、不適切会計を調査した第三者委員会(委員長:上田広一元東京高検検事長)の報告書の全文を公表した。

 7月21日、東芝は不適切会計を調査した第三者委報告書の全文を公表した。写真は都内で記者会見に臨む田中久雄社長。21日撮影(2015年 ロイター/Thomas Peter)

米原子力事業子会社ウエスチングハウス(WH)の受注案件の不適切会計について、田中久雄社長や、当時最高財務責任者(CFO)だった久保誠取締役らの指示があったことを指摘した。

前日の報告書の要約版では、インフラ事業の不適切会計の1つとして、WHの原発建設の案件で2013年度の第2四半期と第3四半期に損失の先送りがあったことが判明した。米国のWH側が見積もったコストに対し、日本の本社側が圧縮させたという。

同日公表した報告書全文では、同案件の損失先送りについて、四半期決算を前に久保前CFOから「田中社長からの指示である」として、当時電力システム社社長を務めていた五十嵐安治専務(現原子力損害賠償・廃炉等支援機構理事)らに指示していたとしている。田中社長は、五十嵐氏に対し「(WH通りの見積もりなら)大変なことになる」などと伝えたという。

当時、WHは、予算計画が大幅な未達の状況にあった。13年度第2―3四半期に先送りした損失は、第4四半期になって、顧客都合の工事中止で費用請求訴訟を提起したため損益が改善されたため、2013年度末で、WHの見積もりとのギャップが解消されたという。

報告書の全文では、五十嵐氏に対し「意図があった可能性が高い」としたほか、田中社長と久保取締役について「業績に与えるマイナスの影響を回避する意図があった可能性は否定できない」と指摘した。

同日、東芝本社で記者会見した現CFOの前田恵造専務は、WHの不適切会計について「期ごとの取り組みが甘かったと反省している。今後こうしたことがないよう信頼回復に努力する」と述べた。

一方で、前田専務は、世界的に原発の新設にブレーキがかかっている中でも「WHの事業の8割以上は保守や燃料交換で安定した収益をあげている」と指摘。買収した2006年当時よりも「営業利益は大幅に拡大している」と説明した。

田中社長も「WHの事業は今後も継続する」とした。87%を保有するWH株については過半数を残して売却先を探しているが「話をしているところはない」という。

田中社長、久保取締役は不適切会計の責任をとって同日付で辞任した。同日付で取締役から外れた前田専務は、有価証券報告書の提出作業や22日付で社長を兼務になる室町正志会長の補佐をするため、専務執行役として残る。

*内容を追加して再送します。

村井令二

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below