[ブリュッセル 15日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、保険仲介大手エーオンが同業ウィリス・タワーズ・ワトソンを買収する計画について、独占禁止法に関する全面的な審査に乗り出す構えだ。事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。
エーオンは全額株式交換方式でウィリスを取得し、世界最大の保険仲介サービス会社になることを目指している。
欧州委が懸念しているのは、統合後の新会社が価格決定力を高める事態。既に行っている予備的な審査は21日に終了する。欧州委とエーオン、ウィリスはいずれもコメントを拒否した。全面審査に入れば、通常なら約5カ月かかる。
予備的審査においてエーオンが欧州委の懸念を和らげる譲歩案を提示する期限は14日だったが、具体的な提案は出されていない。同社のケース最高経営責任者(CEO)は、買収計画を発表した3月時点で、実現に自信を示していた。
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