[24日 ロイター] - サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会は24日、各地でグループステージ第2戦が行われ、決勝トーナメントに進出するチームの顔ぶれがより明らかになりつつある。
各グループの上位2チームが、16チームで争う決勝トーナメントに進む。勝ち点が同点の場合、国際サッカー連盟(FIFA)は得失点差、それでも同じなら総得点で順位を決める。
もし2つ以上のチームが、勝ち点、得失点差、総得点において同点なら、順位は以下に従って決定される。
*同点チーム同士の勝ち点
*同点チーム同士の得失点差
*同点チーム同士の総得点
*フェアプレーポイント(レッドカード、イエローカードにより決定)
*抽選
総当たり戦のグループステージ最終戦を控えた各グループで、どのチームが決勝に進出するか、想定されるシナリオは以下の通り。
●グループA
ロシアとウルグアイの決勝トーナメント進出がすでに決定した。両チームが対戦する25日の結果によって、通過順位が決まる。ロシアは得失点差で優位に立っており、引き分け以上で1位通過となり、決勝トーナメントでグループBの2位通過チームと対戦する。
エジプトとサウジアラビアは勝ち点ゼロだが、得失点差がマイナス6のサウジは、エジプトに勝たなければグループ最下位で終わる。
●グループB
スペインとポルトガルが勝ち点4でグループBのトップ。これに勝ち点3のイランが続く。モロッコは勝ち点ゼロで1次リーグ敗退が決まっている。
スペインとポルトガルは引き分けたため、得失点差と総得点でも同点。両チームが最終戦で同じ結果なら、フェアプレーポイントによって順位が決まる。
今のところ、スペインの警告が1なのに対しポルトガルが2で、スペインが有利に立っている。
ポルトガルが決勝トーナメントに進むためには最後の対イラン戦で少なくとも勝ち点1を獲得する必要がある。イランが決勝トーナメントに進むにはポルトガルに勝つか、スペインがモロッコに負けて、自身がポルトガルと引き分けなくてはならない。
勝ち点ゼロのモロッコと対戦するスペインは、決勝トーナメントに進むために勝ち点1を挙げればよい。
グループBの1位通過チームは、グループAの2位通過チーム(ロシアかウルグアイ)と対戦する。
●グループC
勝ち点6でグループトップのフランスはすでに決勝トーナメント進出を決めているが、1位通過するには現在2位のデンマーク(勝ち点4)戦で勝ち点1を獲得する必要がある。デンマークは1位、2位、3位になる可能性がある。
デンマークがフランスに負け、オーストラリアがペルー(勝ち点ゼロ)に勝つなら、デンマークは得失点差でオーストラリアに負ける可能性がある。デンマークとオーストラリアは引き分けたため、フェアプレーポイントで順位が決まる可能性もある。
これまでイエローカード3枚のオーストラリアは、同4枚のデンマークに対して、フェアプレーポイントでは有利な立場にある。
ペルーの1次リーグ敗退は決まっているが、もしオーストラリアに勝てば3位となる。
グループCの1位通過チームは、グループDの2位通過チームと対戦する。
●グループD
勝ち点6のクロアチアは、決勝トーナメント進出をすでに決めている。他の3チームの行方はまだ分からず、グループDではあらゆる結果があり得る。
クロアチアはアイスランドに引き分け以上で1位通過となる。
勝ち点3のナイジェリアは、アルゼンチンに勝てば決勝トーナメント進出が決まる。グループ最下位のアルゼンチンは、得失点差でアイスランドより1点下回っている。
たとえアイスランドがクロアチアを下しても、得失点差によっては、ナイジェリアは引き分けでも決勝トーナメントに進むことができる。
アルゼンチンが決勝トーナメントに進出するには、自身がナイジェリアに勝つ一方、アイスランドがクロアチアに負けるか引き分けなくてはならない。アイスランドとアルゼンチンが共に勝った場合、勝ち点4で並び、得失点差で順位が決まることになる。
アイスランドが決勝トーナメントに進むためにはクロアチアに勝つことは大前提だが、同時に他チームの結果も影響してくる。
グループDの1位通過チームはグループCの2位通過チームと対戦する。
●グループE
グループEで確定しているのは、勝ち点ゼロのコスタリカの1次リーク敗退だけだ。コスタリカ戦で試合終了間際に得点し、苦しい勝利を収めたブラジルは、スイスと共に勝ち点4を獲得。セルビアは勝ち点3。
ブラジルはセルビアに引き分け以上で、スイスはコスタリカにやはり引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる。
セルビアが決勝トーナメントに進むにはブラジルに勝たねばならないが、もしスイスがコスタリカに1点以上決められて負けるなら、引き分けでも進むことができる。
グループEの1位通過チームはグループFの2位通過チームと対戦する。
●グループF
1次リーグ敗退の危機に直面していたドイツが、ロスタイムで勝ち越し点を決めてスウェーデンを下すと、グループFも事態が一変した。
メキシコが勝ち点6でトップ、これにドイツとスウェーデンが共に勝ち点3で続く。
メキシコはスウェーデンに引き分け以上で決勝トーナメント進出が決定。もし負けても、ドイツが韓国(勝ち点ゼロ)に負けるか引き分ければ、メキシコは決勝トーナメントに進める。
ドイツは韓国戦で2得点を挙げて勝利すれば決勝トーナメントに進出。スウェーデンがメキシコに負けた場合は、得点数にかかわらず韓国に勝利すれば進出できる。
また、もしスウェーデンがメキシコに勝利したとしても、ドイツは韓国に勝ち、得失点差でスウェーデンに勝れば決勝トーナメントに進出可能だ。
スウェーデンはメキシコに勝ち、またドイツが韓国に負けた場合に決勝トーナメントに進出できる。スウェーデンとドイツが共に勝った場合は、得失点差でスウェーデンが決勝トーナメント入りする可能性はある。
2敗している韓国だが、決勝トーナメント進出の望みはわずかに残されている。だがそのためには、自身がドイツに勝ち、スウェーデンがメキシコに負け、得失点差で上回らなければならない。
グループFの1位通過チームはグループEの2位通過チームと対戦する。
●グループG
イングランドとベルギーがすでに決勝トーナメント進出を決めているが、順位は28日の直接対決で決まる。
両チームは共に勝ち点6、総得点も同じ。したがって、引き分ければ、フェアプレーポイントで順位が決まることになる。現時点で、イングランドはイエローカード2枚、ベルギーは同3枚受けている。
チュニジアとパナマは共に勝ち点ゼロ。引き分けなら、チュニジアが3位となる。
●グループH
日本とセネガルは、それぞれポーランド、コロンビアと対戦して引き分ければ決勝トーナメントに進出できる。もしセネガルと日本が同じ得点で引き分けた場合、フェアプレーポイントで順位が決まる。現時点で、セネガルはイエローカード5枚、日本は同3枚受けている。
コロンビアは、セネガルを下せば決勝トーナメントに進める。ポーランドが日本に勝った場合には引き分けでも可能だ。ポーランドはすでに1次リーグ敗退が決まっている。
グループHの上位2チームは、イングランドかベルギーのどちらかと対戦することになる。
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