[ローマ 16日 ロイター] - 国連と米コロンビア大学が設立した「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」と同大学地球研究所は16日、最新の「世界幸福度報告書2016」を発表した。
報告の幸福度ランキングでは、デンマークがスイスを抜いてトップとなった。一方、最下位のブルンジをはじめとする下位10カ国には、シリア、アフガニスタンのほか、マダガスカルなどサハラ以南の8カ国が入った。
ランキングは2012年に開始され、今年で4回目となる。157カ国を対象に、1人当たりの国内総生産(GDP)や健康寿命、困難時に信頼できる人がいるかどうか、政府や企業における汚職からの自由度などを手掛かりに幸福度を調査。
今年の報告では、昨年にスイス、アイスランドに次いで3位だったデンマークが1位となり、以下10位までは、スイス、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、カナダ、オランダ、ニュージーランド、オーストラリア、スウェーデンとなった。米国は13位、英国は23位、フランスは32位、イタリアは50位だった。
アイルランド、アイスランド、日本に関しては特に2007年以降の経済危機や2011年の東日本大震災といった外的ショックがあっても、社会的な支援や人々の結束によって幸福度を維持できていることが示された。
また、地球研究所の所長でSDSNを統括するコロンビア大学のジェフリー・サックス教授は、経済力が多くの経済大国に比べて劣りながら14位となったコスタリカに言及。経済大国ではないが健全で幸福な社会の一例になっていると指摘した。
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