[シェパートン 20日 ロイター] オーストラリア準備銀行(中銀、RBA)のスティーブンス総裁は20日、中銀は金利調整を通じ、今後予想される国内経済の力強い成長を管理していく用意がある、との考えを示した。
金融政策に関する講演で語った。
総裁は、中国経済の予想以上の減速や金融市場の混乱再発を含め、明るい景気見通しに伴うリスクに言及。その一方、「下振れリスクが現実のものとならない場合、今後はかなり力強い景気拡大を管理することが課題となる可能性が高い」と述べ、「それに対処するには明らかに金融政策も用いられる」と語った。
豪中銀は昨年10月以来、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを合計150ベーシスポイント(bp)引き上げている。政策金利は過去4カ月、4.5%で据え置かれているが、投資家やアナリストは年末までに追加利上げが必要となる可能性があるとみている。
総裁は、オーストラリアの交易条件は60年ぶり高水準からはやや悪化したものの、依然強いと指摘。高い輸出価格の影響はまだそれほど現れていないとし、以前の低金利と景気対策の効果が薄れる中でも、高い輸出価格によって所得、消費、税収が増えるとの見方を示した。また、資源セクターの投資はさらに増えると予想した。
総裁はさらに、「家計の警戒感は続いているものの、経済全体の成長は加速し、2011年はトレンドを上回るだろう」と述べた。