[イスマイリア(エジプト) 22日 ロイター] スエズ運河の管理当局者は22日、イラン海軍の艦艇2隻がシリアに向かって通過したことを明らかにした。イスラエルはこの行為を「挑発」だとして、イランを非難している。
当局筋がロイターに語ったところでは、イランのフリゲート艦と補給艦は現地時間午前5時45分(日本時間午後零時45分)にスエズ運河に入り、午後3時半(日本時間午後10時半)に地中海に向けて通過した。
イスラエルのヤアロン首相代理兼戦略担当相は、同国のテレビで「これはイランの挑発行為だ。中東ではイランが関わってくる場所は必ず状況が悪くなる」と語り、スエズ運河通過を非難した。
また、クローリー米国務次官補(広報担当)は、イラン軍艦のスエズ運河通過を懸念しており、中東におけるイランの動向を注視していると語った。
一方、イラン国営通信(IRNA)によると、イラン軍のムサビ副司令官は、イラン軍艦がスエズ運河に現れてイスラエルは「がくぜんとした」のではと語った。また、米国については「イラン軍が目的を守るためのあらゆる準備ができていることを知らなければならない」と述べている。
今回のイラン軍艦のスエズ運河通過は、1979年のイラン革命以来初めてとなる。