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原発作業員の幹細胞保管を、大量被ばくに備え=日本人医師団

 4月14日、日本人医師らによる研究者チームが英医学誌で、福島第1原発作業員の幹細胞保管を訴えた。8日撮影。原子力安全・保安院提供(2011年 ロイター)

 [シカゴ 14日 ロイター] 日本人医師らによる研究者チームが、英医学誌「ランセット」で、東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の作業員が、高濃度の放射線に被ばくし、幹細胞移植が必要になる事態に備え、作業員の血液を事前に採取すべきだと訴えた。

 同誌に寄稿した虎の門病院の谷口修一医師と公益財団法人がん研究会の谷本哲也医師は、「4月になっても強い余震が発生していることから、今後被ばく事故が起きる危険はまだ残っている」と指摘。

 研究者チームによると、血液をあらかじめ採取し、幹細胞を保管することで、万が一作業員が大量被ばくした際に、骨髄の損傷を修復する幹細胞移植が容易に行える。

 同チームは、日本と欧州で作業員の細胞を採取・保管する体制を整えたが、原子力安全委員会が「作業員にとって肉体的にも精神的にも負担になる」として難色を示しているという。

 事前に採取しておけば、適合する提供者を探す必要や拒絶反応のリスクがある提供細胞と違い、免疫抑制剤の投与が不要で、感染リスクを軽減することが可能。ただ同チームは、大量被ばくで腸や皮膚、肺の細胞が損傷した場合は、幹細胞移植では効果がない可能性もあるとしている。

 事故の収束まで長時間を要するとみられる中、研究者チームは「最も重要な任務は原発作業員の命を救い、地域社会を守ること。この対策は原子力産業を守る最善策になる。もし、死者が出るような事故が起きれば、日本の原子力産業は崩壊するだろう」とも主張している。

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