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欧州で感染拡大の大腸菌は新種、抗生物質に耐性=研究者

 6月3日、ドイツを中心に感染被害が拡大している病原性大腸菌について、研究者らは新種の細菌だとの見方を示している。写真はハンブルクの研究所で培養した細菌サンプルを調べる研究員(2011年 ロイター/Fabian Bimmer)

 [ジュネーブ/ロンドン 3日 ロイター] ドイツを中心に病原性大腸菌の感染被害が拡大している問題で、世界保健機関(WHO)の報道官は2日、この病原菌が新種であるとの見方を示した。

 この報道官は、「これまでの感染では見たことがない菌だ」とコメント。研究機関から寄せられるさらなる情報を待っているところだと説明した。

 また、この病原菌の遺伝子を分析していた中国広東省の深センにある研究所は、同菌が一部の抗生物質に対して耐性がある遺伝子を備え、極めて毒性が強いことが分かったと明らかにした。同研究所の科学者は「この大腸菌は高い伝染性と毒性を持つ新種の細菌だ」と述べた。

 さらに、米疾病対策センター(CDC)のRobert Tauxe博士は、同菌がこれまでで最も致死性が高いものであるとの見方を示した。博士は、同菌がどのようにして強い耐性を持ち得たのかはまだ分かっていないとし、抗生物質が効くという証拠はないと語った。

 この大腸菌による死者は、3日までに少なくとも17人に達し、感染者も欧州8か国で1500人余りに上るなど、被害が拡大している。

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