[アテネ 16日 ロイター] ギリシャ議会(定数300議席)は16日、パパデモス新連立内閣に対する信任案を賛成255票で可決した。挙国一致内閣であるパパデモス新政権は、最初の関門を突破したことになるが、各政党をまとめあげ、痛みを伴う改革を断行するには、多くの課題が山積している。
新政権には、前政権で与党だった全ギリシャ社会主義運動(PASOK)、最大野党だった新民主主義党、極右の国民正統派運動(LAOS)が参加している。
だが新民主党のサマラス党首は、経済再生に向けた成長支援策を再度主張する一方、欧州委が要求している緊縮財政策の実行を確約する文書への署名を再び拒否。今後の政権運営に不安を残す格好となった。
新政権の最初の仕事は、増税や歳出削減を盛り込んだ緊縮財政策を可決することで、可決により、欧州連合(EU)・国際通貨基金(IMF)による80億ユーロの次回融資獲得を目指す。
パパデモス首相は「危機克服には、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の資源拡大や柔軟性向上、ユーロ圏の経済統治に関する枠組み強化など一段と大胆な措置が必要」との考えを示した。
首相は同日遅く、アテネで国際金融協会(IIF)のダラーラ専務理事と会談し、第二次支援の民間関与計画をめぐり協議する予定。