[香港 22日 ロイター] - 香港特別行政区政府の長官を選出する選挙をめぐり、住民の直接投票を求める民主派団体が主催した住民投票に20日から22日の3日間で60万人近くが足を運んだ。
長官は同政府のトップで、2017年に選挙が行われる予定。住民投票は、民主派団体「オキュパイ・セントラル」が行った。
香港は、1997年に英国から中国に返還された後も「一国二制度」の下で返還前の社会、経済の制度が維持されている。中国政府は、2017年の行政長官選挙は実施可能との見解を示しているが、香港の憲法に相当する基本法では、行政長官候補は指名委員会しか指名できないと定めている。
「オキュパイ・セントラル」は、この制度を改正して住民が選出できるようにすべきと主張し、住民投票を主催した。香港政府と中国政府は、この投票は違法としている。
投票は電子投票形式で、20日から22日までの予定だったが、ウェブサイトがハッカー攻撃を受けたため、29日まで延長された。また22日には、15カ所の投票所も開設された。
この投票は、行政長官選挙の制度改革について3種類の案を提示。そのいずれかを選択するか、棄権することができる。3案にはいずれも住民による選出が盛り込まれている。
「オキュパイ・セントラル」によると、22日正午時点で、香港の全住民(700万人)の約10%に相当する59万人超が投票した。票の内訳は公表されていない。
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