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アングル:露経済フォーラム、石油メジャー今年も「プーチン詣で」

[モスクワ/ロンドン 14日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領が主催するサンクトペテルブルク国際経済フォーラムが今週開幕する。昨年と同様、欧米の企業や銀行は概ね出席を見合わせるが、世界の有力石油会社の幹部は顔をそろえる見通しだ。

 6月14日、ロシアのプーチン大統領が主催するサンクトペテルブルク国際経済フォーラムが今週開幕する。昨年と同様、欧米の企業や銀行は概ね出席を見合わせるが、世界の有力石油会社の幹部は顔をそろえる見通しだ。ミラノで10日撮影(2015年 ロイター/Flavio Lo Scalzo)

昨年は、ロシアのクリミア編入やウクライナ東部における戦闘激化を背景に国際的な緊張が高まり、欧米の大手企業の最高経営責任者(CEO)や会長はこぞって欠席。今年は事実上形骸化しているとは言え、ウクライナでは停戦が成立し、緊張感が緩和しつつある。それでも欧米のロシア経済制裁が続くなか、西側企業の幹部は大半が今年も欠席する。

一方、BPBP.Lやロイヤル・ダッチ・シェルRDSa.L、トタルTOTF.PAなどの石油会社幹部は、昨年に続き今年もプーチン大統領の故郷であるサンクトペテルブルクに馳せ参じる。

BPが今月公表した調査報告書によると、ロシアの石油・天然ガスの埋蔵量は1000億バレルを初めて突破し、世界で第6位となった。

エネルギー会社がロシアとの良好な関係維持に腐心するも当然だ。

トタルのプヤンヌCEOは「この業界で不確実性はつきもの」と説明。「われわれは長期的な視野に立ってビジネスを行っている。ロシアへのコミットメントを維持することは大切」との考えを示した。

プヤンヌCEOとBPのダドリーCEOは、ロシア国営石油大手ロスネフチROSN.MMのセチン社長とパネルディスカッションに参加する予定。シェルのヴァン・ビューデンCEOは18日、ロシアの国営天然ガス独占企業ガスプロムGAZP.MMのミレルCEOとともに登壇する。

さらに、石油幹部のほぼ全員がプーチン大統領と個別に面会する見通し。西側エネルギー会社の関係者は「昨年と比べ状況は落ち着いた」としており、石油メジャーは昨年以上に積極的な動きを見せそうだ。

<運命共同体>

フォーラムでは今年もロシアと石油メジャーとの契約が結ばれ、テレビで大々的に報道される見通しだ。ロシア経済はここ1年、石油価格や通貨ルーブルの急落により大きな打撃を受けたが、石油メジャーとの契約締結のニュースは国民に安心感を与える上で役立つはずだ。

西側のエネルギー会社は、ロシアで多くの資産や権益を保有しており、運命共同体と言っても過言ではない。例えば、シェルはサハリンに大規模ガスプラントを保有、BPはロスネフチに20%出資している。

ロシアに天然ガスを依存する欧州が調達先多様化を目指していることに関連して、BPのダドリーCEOは「欧州がロシアからガスを必要としているように、ロシアは欧州から収入を必要としている」とし「ロシア産(エネルギー)の輸入はそれほど不透明ではない」と強調した。

昨年の制裁に伴い、西側企業はロシアの北極圏、オフショア、タイトオイルへの投資が禁じられ、90日を超える融資も実施できない。

ただオンショア開発は可能で、BPは東シベリア油田の権益をロスネフチから取得することでロシアでのポートフォリオ拡大を狙う。

シェルのヴァン・ビューデンCEOは今月、サハリンプラントの生産能力を30%強引き上げるとの意向を明らかにした。またトタルは、ヤマルのガスプラントに対する投資を模索しているという。

ガスプロムと中国は昨年、フォーラム直前に4000億ドル規模のガス供給契約を締結、西側の制裁に対してプーチン大統領は溜飲を下げた。

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