[ハーグ 29日 ロイター] オランダのルッテ自由民主党党首とサムソン労働党党首は29日、連立政権を組むことで合意した。債務危機とぜい弱な国内経済に対応するため、予想以上に早い合意成立となった。これを受け、来週にも親欧州連合(EU)・緊縮支持派の政権が誕生する見通しとなった。
自民党は9月12日の総選挙(下院選)で最大議席を獲得して第1党となり、同党を率いるルッテ首相が引き続き首相を続投する運びとなった。
財務相には、キリスト教民主勢力に所属する現職のデヤーヘル氏に代わり、第2党となった労働党のJeroen Dijsselbloem氏が就任するとみられている。キリスト教民主勢力は先の選挙で大きく議席数を減らしている。
前週の新聞報道によると、自民党と労働党はすでに向こう4年間で160億ユーロ(210億ドル)の追加歳出削減を実施することで合意している。2017年までに財政赤字をほぼ解消することを目指す。
ルッテ首相は、連立合意について自民党員に説明した後、記者団に対し「歳出削減計画は均衡がとれている。オランダが債務問題を経て一段と強い国になることを可能にする内容だ」と話した。
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