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イランによるホルムズ海峡封鎖は困難=アナリスト

[ワシントン 28日 ロイター] イラン情勢をめぐる緊張が高まる中、イラン海軍司令官が「ホルムズ海峡の封鎖は『コップの水を飲むより簡単』だ」と述べたことから、湾岸地域からの原油輸送をホルムズ海峡に依存している西側諸国の間で、原油供給に対する不安が広がっている。だが、米国のアナリストは、実際の海峡封鎖は容易ではないとみている。

 12月29日、イラン海軍司令官は「ホルムズ海峡の封鎖は『コップの水を飲むより簡単』だ」と述べたが、米国のアナリストは、実際の海峡封鎖は容易ではないとみている。写真はホルムズ海峡で訓練を行うイラン海軍の潜水艦(2011年 ロイター/IIPA/Ali Mohammadi)

アナリストは、イランは最も狭い場所でも幅34キロに及ぶホルムズ海峡の通過を継続的に阻止できるほど大規模な船舶は保有していないが、海峡に機雷を仕掛けたり、ミサイル攻撃を行う能力はあるとみている。

ホルムズ海峡に関する著作があるジョージ・ワシントン大学のカイトリン・タルマッジ教授は「イランにとって(海峡封鎖は)容易ではないが、彼らが本気で混乱を引き起こそうとすれば、それは可能だろう」と語る。

しかし、近隣にはバーレーンに司令部を置く米国の第5艦隊があり、ホルムズ海峡におけるイランの動向に目を光らせている。第5艦隊の目を逃れて機雷の敷設やミサイル配備を行うことは困難で、察知されれば米国の対抗措置を誘うことになる。

第5艦隊は28日、ホルムズ海峡の通行を阻止する行為は容認しないと表明した。

アナリストによると、イランが保有している船舶は大半が小型船で、何日にもわたって船団を組んで海峡を封鎖する能力はない。

ただ、ミサイル攻撃や海上での機雷敷設、場合によっては小型船を用いた自爆攻撃、湾岸地域の原油輸出基地攻撃などによって石油タンカーや西側の戦艦を苦しめることは可能だ。とはいえ、戦艦よりも頑丈にできている大型の石油タンカーを撃沈するのはたやすいことではない。

イランが保有するのは、23隻の潜水艦、100隻を超える巡視船や小型戦艦にすぎない。

ブルッキングス研究所のイラン専門家、スザンヌ・マロニー氏は「米軍はイランのいかなる脅威に対しても、比較的迅速に対応するだろう」とみている。

しかし、イランが緊張を高めるだけで原油価格がさらに上昇し、経済的な利益を同国にもたらす可能性がある。

タルマッジ教授は「イランが威嚇すれば原油価格が上昇し、イランに利益をもたらす」と語っている。

もっとも、イランがホルムズ海峡を不安定化させようとすれば、米国との軍事的対立につながる可能性がある。

ただマロニー氏は、イラン側も米国側も、緊張を過度に高めることには慎重になるとみている。同氏は「イランが戦争を望んでいるとは考えにくい」としながらも、イランの指導部には、自分たちの発言力を高めるため緊張が高まることを歓迎する勢力も存在すると指摘している。

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