[ニューヨーク/ワシントン 10日 ロイター] - 米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は10日公表した報告書で、米政府として初めて、世界のシェールオイルの可採埋蔵量を示し、世界41カ国のシェールオイルの可採埋蔵量を3450億バレルと推定した。これにより、世界の原油資源は11%増えることになる。
EIAのこれまでの報告書には米国のシェールオイル可採埋蔵量だけが含まれており、2011年時点では320億バレルだったが、最新の報告書では580億バレルに増加した。
また、最新の報告書では、世界のシェールガス可採埋蔵量は7299兆立方フィートと、2011年時点の6622兆立方フィートから増加した。
可採埋蔵量は、現在の技術で採掘可能な石油・ガス資源の推定量。
Advanced Resources International(ARI)がEIA向けに行った評価によると、シェールオイルの推定埋蔵量が世界最大なのはロシアの750億バレル。米国は480億バレル、中国は320億バレル、アルゼンチンは270億バレルとなった。
ARIによると、天然ガスの推定埋蔵量は米国が最大で1161兆立方フィート、中国は1115兆立方フィート、アルゼンチンは802兆立方フィート、アルジェリアは707兆立方フィート。アルジェリアの推定埋蔵量は2011年時点の231兆立方フィートから3倍以上に増加した。
ただ、EIAの報告書で示されたシェールオイルの可採埋蔵量は供給量を保証しているわけではない。米国では採掘技術の革新で石油や天然ガスの生産が急増しているが、米国以外では、異なる地質条件などで、経済的に開発されるか分からない。米国内でも、他地域よりも開発が難しく、コストがかかるため開発を中止している地域がある。
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