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アングル:インドネシア、議会が燃料補助金削減を承認しても通貨は下落

[シンガポール 18日 ロイター] - インドネシアルピアは18日、議会が通貨を安定させるために燃料補助金の削減に乗り出したにもかかわらず下落した。

6月18日、インドネシアルピアは、議会が通貨を安定させるために燃料補助金の削減に乗り出したにもかかわらず下落した。写真は11日、ジャカルタで撮影(2013年 ロイター/Enny Nuraheni)

ルピアは対ドルで一時0.7%安の1ドル=9955ルピアとなった。燃料価格の上昇が、インフレを加速させるとみられていることが背景にある。その後に通貨は下落分の一部を取り戻した。トレーダーによると中央銀行がドルの流動性供給を行ったとみられ、0338GMT(日本時間午後零時38分)時点では0.3%安の9915ルピアで推移している。

議会は17日遅く、ガソリン価格を抑えるための補助金削減などを盛り込んだ修正予算案を可決。可決に数カ月の遅れが出ていたことで、政府の信任を損ない、ルピアの圧迫材料となっていた。

燃料補助金の削減はインドネシアの経常赤字及び財政赤字を圧縮するものの、議会の動きはルピアの支援材料とはならなかった。

ウェストパック(シンガポール)のシニア為替ストラテジスト、ジョナサン・カベナ氏は「ドル/ルピアで双方向の取引を一層促すが、流れを一気に変えるものではない」と指摘した。燃料価格の上昇で、インフレ期待が高まると付け加えた。

米連邦準備理事会(FRB)の金融刺激策の縮小観測によって引き起こされた資本の流出に対し、新興アジア市場の中で、インドネシアはインドと共に、巨額の経常赤字を抱え、最も脆弱(ぜいじゃく)な状態にある。

トレーダーによると、ルピアは対ドルで2009年以降初めて、10000ルピアを下回った。

通貨を支援するため、中銀は先週、主要政策金利と翌日物預金ファシリティー金利(FASBIレート)を引き上げた。

<インフレ率>

アナリストは、燃料価格の上昇がインフレ率を加速させれば、インドネシアの国債の売りを一段と加速することになると指摘する。

クレディ・アグリコルCIBは顧客向けノートの中で、燃料補助金の削減は「インドネシアのマクロ的な安定という意味で長期的には前向き」としながら、短期的にはインフレ率と国債の利回りを上昇させ、資本の流出が拡大することになる可能性があると指摘する。

バークレイズがリサーチノートの中で指摘したところでは、インフレ率を250ベーシスポイント(bp)押し上げ、今年末までにインフレ率が年8.2%となる見通し。

バークレイズはまた、FASBIレートが50bp、主要政策金利が少なくとも25bp引き上げられると予想している。

一方、ウェストパックのカベナ氏は、域内の景気減速から、インドネシア中銀が一段の利上げを実施することは困難との見方を示し、 「アジアの景気が鈍化している中、中銀が積極的な利上げ実施を適当と判断するとは思えない」としている。

(Jongwoo Cheon記者;翻訳 青山敦子;編集 宮崎亜巳)

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