October 10, 2019 / 8:21 PM / 2 months ago

WRAPUP 2-トルコ、シリアの親米クルド人勢力への攻撃継続 民間人の死者も

(トランプ米大統領の発言などを追加しました。)

* トルコがシリア北東部でクルド人武装勢力への攻撃継続

* トルコ軍、戦闘員228人が死亡と発表

* トランプ米大統領、トルコとクルド人勢力間の調停に期待

* フランス、反イスラム国連合の緊急会合を呼び掛け

[イスタンブール/アンカラ 10日 ロイター] - トルコ軍はテロ組織とみなすクルド人主体の武装勢力「シリア民主軍(SDF)」に対する攻撃を10日も継続した。トルコはトランプ米大統領がシリアからの米軍撤退を表明した後、シリア北東部での攻撃を開始。前日の空爆と地上戦開始に続く攻撃で、戦闘員だけでなく民間人の死者も出ており、多くの住民がこの地域からの避難を迫られている。

トルコ国防省は攻撃でこれまでに228人の戦闘員が死亡したと発表。クルド人勢力は、トルコの攻撃に抵抗していると明らかにした。

シリア人権監視団によると、SDFの戦闘員少なくとも23人が死亡したほか、トルコが支援するシリア勢力の戦闘員6人も死亡した。このほかSDFによると、空爆と爆撃により民間人少なくとも9人が死亡。トルコ当局者は、クルド人勢力による反撃で9カ月の乳幼児を含む民間人6人が死亡したとしている。

トランプ大統領は10日、ツイッターに「われわれには3つの選択肢がある。数千人の部隊を派遣して軍事的勝利を収めること、トルコに制裁を科し資金面で大打撃を与えること、あるいはトルコとクルド人勢力間の合意を仲介することだ」と投稿。

ホワイトハウスで記者団にこれらの選択肢について問われると「われわれが調停役になれることを期待する」と語った。

トルコについては、米国は「おそらく制裁や資金面などで極めて厳しい措置を講じる」としたが、詳細については触れなかった。

米国は2014年以来、過激派組織「イスラム国(IS)」掃討でSDFと協力。SDFは数千人のIS戦闘員とその親族数万人の身柄を拘束している。

混乱に乗じてこうしたIS戦闘員が逃げ出す恐れがあると指摘される中、米国務省高官は10日の記者会見で、SDFは引き続き拘束した全員を管理下に置いていると説明した。

また高官は、米国は捕虜となったIS戦闘員に関する責任をトルコが負うというハイレベルのコミットメントを同国から取り付けているが、詳細の協議はまだ行っていないと述べた。

米国では、共和党内からもトランプ大統領がIS掃討の忠実なパートナーを見捨てたと非難する声が上がるが、同高官はトランプ政権はトルコに明白に警告したと述べ、反論した。

トランプ氏は先に、トルコの攻撃は「悪い考えだ」とし、支持しない姿勢を表明。「双方」と対話していると明らかにしている。

国際救援委員会(IRC)によると、トルコによる攻撃開始以来、シリアから6万4000人が避難。シリア北東部のトルコ国境沿いのラスアルアインとダルバーシーイェからは住民がほぼ完全に退避したことを明らかにした。

シリア人権監視団によると、トルコ軍はラスアルアイン近くの村落2つと、テルアビヤド近くの村落5つを掌握した。

トルコ軍の戦闘機はシリア領空内最大30キロ(18マイル)まで飛来。トルコ外相はこれ以上内部までは戦闘機は飛行しないとしている。ロイターの記者はテルアビヤドの近くで爆撃が行われるのを目撃した。

トルコ国防省によると、アカル国防相は10日遅く、フランス、英国、米国の国防相と電話で協議。エスパー米国防長官とは安全保障問題を協議し、アカル氏はシリア攻撃の目的と状況を説明したという。

米共和党の一部議員は9日、トランプ大統領のシリア政策を厳しく非難。リンゼー・グラム上院議員はトルコに対し「壊滅的」制裁を科すことを計画していると述べ、民主党のクリス・バンホーレン上院議員とともに、トルコへの制裁案を明らかにした。

共和党の下院議員グループも10日、同様のトルコ制裁法案を提出した。

こうした動きに対し、トルコのチャブシオール外相は「われわれに対して何らかの措置が講じられれば、その報復として同様の措置を講じる」と述べた。

国連安全保障理事会は10日、英仏独のほか、ベルギーとポーランドの要請を受け、非公開会合を開催。共同声明で「シリア北東部での武力攻撃によりこの地域全体の安定が損なわれ、市民の苦しみが増すと同時に、さらに多くの難民が発生する」とし、トルコに対し攻撃を停止するよう呼び掛けた。

米国のクラフト国連大使は会合後、シリア北東部のクルド人勢力に対する攻撃で、脆弱な人々が守られなかったり、身柄を拘束されているIS戦闘員が拘束を解かれたりした場合、代償を払うことになると警告。ただ具体的には明らかにしなかった。

安保理は米国が草案を作成した決議文について討議しているが、現時点では合意は得られていない。

フランスのルドリアン外相は、ISと戦うために30カ国以上が参加して設立された「反イスラム国連合」の緊急会合の開催を呼び掛けた。

トルコは今回、シリア北部に「安全地帯」を設置し、トルコ国内にとどまるシリア難民を帰還させるため、同地域を支配するクルド人勢力の排除を目指し軍事作戦を開始した。

欧州連合(EU)など主要国の間からは、内戦が続くシリアの情勢がさらに悪化し、混乱に乗じてISの捕虜が逃亡するリスクがあると懸念の声が上がっている。

エルドアン大統領はこうした批判に対し、EU諸国がトルコの作戦を侵略と見なすのであれば、トルコにとどまる約360万人のシリア難民をEU域内に移動させると反発した。

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