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ドル/円は方向感出にくい、「無邪気なリスクオン」復活は期待薄=来週の外為市場

[東京 17日 ロイター] - 来週のドル/円は、明確な方向感が出にくいとみられている。弱い米雇用統計で昨年末の「無邪気なリスクオン」が途切れ、各国の主要株価指数の上昇基調が復活しきれない状況では円売りも限られるという。日本では注目イベントが相次ぐが、大きく動意づくとの予想は少ない。ただ、ドル/円が下落する局面では実需の買いが入るとみられ、下値リスクは低いとされている。

予想レンジはドル/円が103.00―105.50円、ユーロ/ドルが1.3550―1.3700ドル。

無邪気にリスクオンムードになれない――外為どっとコム総研の石川久美子研究員は現在のマーケットをこう分析する。

ドル/円は昨年末にかけて急ピッチの上昇となったが、1月10日発表の米雇用統計が市場予想より弱かったことで急落。その後、米小売売上高が市場予想より強く、株高基調が復活したことでドル/円はすぐに持ち直したが、米雇用情勢への警戒はぬぐい切れていないという。現状は株高基調も持続力に欠ける。

来週もリスクオンムード復活は期待薄で、ドル/円の方向感は出にくいとみられている。

来週は米国の重要イベントがなく、28日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちとなる。FOMCをめぐっては、弱い米雇用統計後も資産購入の規模縮小ペースに変化が出るとの見方が高まらず、ポジションを傾けにくくする一因となっている。

対照的に、日本では注目イベントが相次ぐが、いずれのイベントでもドル/円が大きく動くと警戒する向きは少ない。21日からは日銀の金融政策決定会合、23日には東京都知事選の告示、24日には通常国会が召集され、安倍晋三首相が施政方針演説を行う。

日銀は21─22日に開く金融政策決定会合で、昨年4月に導入した資金供給量(マネタリーベース)を2倍に引き上げる「異次元緩和」を継続する見通し。2015年度までの経済・物価見通しは13年10月末時点から大きく変えず、15年度までに2%の物価安定目標を達成する従来シナリオを維持する。

国内金融機関の関係者は「日銀の追加緩和がなく、海外勢の一部が失望感から円買いを仕掛けてきたら、国内勢にとってはドルの絶好の買い場になるだろう」とみている。ドル/円は今週冒頭に102円後半に下落したが、下値では輸入企業の買いが流入したとされている。

ただ、ルー米財務長官の16日の発言が波紋を呼んでいる。ルー長官は16日、米シンクタンクの外交問題評議会での講演で、日本について、為替に過度に依存すれば長期的な成長はない、との見方を示した。

昨年末の安倍首相の靖国神社参拝で日米関係に波風が立ち始めたタイミングでの発言で、ドル/円の先行きに影響が出ると警戒する向きが見受けられる。ある邦銀の関係者は、今回の発言がドル/円の一本調子の上昇を抑制する要因になりうるとみている。 (為替マーケットチーム)

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