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吉野家が牛丼並盛を380円に値上げ、米産牛肉の価格高騰などで
December 9, 2014 / 4:27 AM / 3 years ago

吉野家が牛丼並盛を380円に値上げ、米産牛肉の価格高騰などで

[東京 9日 ロイター] - 吉野家ホールディングス(9861.T)は9日、牛丼を17日から値上げすると発表した。米国産牛肉の価格高騰を、合理化やコスト削減だけで吸収するのは困難と判断した。消費増税やBSE問題など特殊要因を除けば、1990年3月以来約24年ぶりの値上げとなる。

 11月9日、吉野家ホールディングスは、牛丼を17日から値上げすると発表した。米国産牛肉の価格高騰を、合理化やコスト削減だけで吸収するのは困難と判断した。2010年12月撮影(2014年 ロイター/Yuriko Nakao)

値上げの対象となるのは、牛丼や牛カルビ丼など計25品目で、牛肉使用メニューの65%にあたる。値上げは、12月17日午後3時から実施する。牛丼(並盛)は現行価格から80円引き上げ380円(税込み)、牛カルビ丼(並盛)は100円引き上げ590円にする。

「牛すき鍋膳」は、10月29日の再発売時に昨年に比べて40円価格を引き上げており、今回は630円で据え置く。

<需給アンバランスで米産牛肉価格が高騰>

河村泰貴社長は本社で会見し「為替円安よりは牛肉価格高騰の影響が甚大」と値上げの要因を説明した。

牛丼に使われる米国産牛肉冷凍ショートプレートは、今年10月時点で1キロ1080円と1000円を突破し、昨年9月の550円からほぼ2倍の価格になっている。「1キロ1000円を超えるのは、長い歴史で例のないこと」(河村社長)という。

牛肉価格高騰の背景には、需要と供給のアンバランスがある。2011―12年に米国で起きた干ばつの影響により、肉用牛の出荷量が減少。そこに、市場拡大が続くアジア市場での需要の増加や大幅な円安が加わり、牛丼チェーンの業績を圧迫している。日本を除くアジア諸国への米国産牛肉輸出量は、2008年から13年の5年間で約2倍に増加している。

<現時点で業績予想の修正は考えず>

    1キロ1000円を超える輸入牛肉価格が続けば、来期1年間で100億円の調達コスト増になるという。今回の値上げによって100%カバーすることはできないとしながらも「商品やサービスの質は落とすことなく、今期と同等を維持できる」として、価格を決めた。

    今年4月の消費増税時に続き、1年に2回の値上げとなる。河村社長は「来店客数にある程度の影響はあると思う」としながらも、10月に再販売を開始した「牛すき鍋膳」が好調なことから、業績への影響は読み難く「このタイミングでの業績予想の修正は考えていない」とした。

    デフレ経済の象徴とも言われ、低価格競争を繰り広げた牛丼チェーンは、消費増税や牛肉価格高騰という要因によって、価格引き上げ傾向に舵を切らざるを得なくなった。

    牛すき鍋膳が寄与し、吉野家の11月の既存店売上高は19.5%増と大きく伸びた。630円という価格設定にもかかわらず好調なことから「付加価値のある商品が支持されている」(河村社長)と手応えも感じている。

    「すき家」を運営するゼンショーホールディングス(7550.T)は、8月27日から牛丼(並盛)の価格を270円(税込)から291円に値上げしたほか、松屋フーズ (9887.T)は7月、チルド牛肉を使用するなど、ワンランク上の「プレミアム牛めし」を380円(同)で導入。同商品を販売する店舗では、従来の「牛めし」の販売を終了しており、実質的な値上げを行っている。

    清水律子 江本恵美

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