June 12, 2018 / 10:52 AM / 11 days ago

中国の新規人民元建て融資、5月は1.15兆元に予想外に減少 規制強化の影響

[北京 12日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の発表によると、5月の新規人民元建て融資は1兆1500億元(1795億8000万ドル)と、4月の1兆1800億元から減少し、ロイターがまとめたアナリスト予想の1兆2000億元も下回った。当局が経済リスクの軽減に向け「影の銀行」(シャドーバンキング)の規制強化に動く中、予想外の減少となった。

2017年の新規人民元建て融資は13兆5300億元と、前年から7%増加し、前年に続き過去最高を更新。今年1月は2兆9000億元と過去最高。1─5月は7兆1900億元だった。

中国当局が金融システム内のリスク低減に向け金融部門の監督強化などの対策を打ち出し始めてから今年で3年目となるが、一部ではこうした規制強化による影響が実体経済に及ばないよう、中国人民銀行(中央銀行)は手綱を緩めるのではないかとの観測も出ている。

実際、人民銀は4月17日、銀行預金準備率を1%ポイント引き下げ、準備率引き下げで浮いた資金を中期貸出制度(MLF)経由の融資返済に充て、残額を小規模企業融資や金融機関の調達費用引き下げに振り向けるよう要請。市場では米国との貿易戦争を巡る懸念から、景気支援に向け政策が緩和されるのではないかとの観測も出ている。

キャピタルエコノミクスは、米連邦準備理事会(FRB)が今週、予想通りに利上げに踏み切れば、人民銀はリバースレポ金利を引き上げると予想。ただ、こうした動きは市場とリバースレポ金利との間の差を縮小させることが目的で、金融引き締めが目的ではないとし、「信用の伸びの鈍化が(経済)活動の軟化につながる中、年内その後に政策の緩和に動く」との見方を示した。

5月は家計への融資が6143億元と、前月の5284億元から増加。この大部分が不動産関連融資となっているため、全体の融資は減少したものの、不動産部門がなおリスクとなっている。家計への融資の新規融資全体に占める割合は53.4%と、前月の44.8%から上昇した。

一方、企業向け融資は5255億元と、前月の5726億元から減少した。

5月のマネーサプライM2伸び率は前年比8.3%と、予想(8.5%)を下回った。4月は8.3%だった。

5月末時点の人民元建て融資残高は前年比12.6%増加した。予想は12.7%増。4月は12.7%増加していた。

5月の社会融資総量は7608億元(1188億ドル)と、4月の1兆5600億元から大幅に減少した。

5月末時点の社会融資総量残高は前年比10.3%増の182兆1400億元(28兆4400億ドル)だった。

社会融資総量は、新規株式公開(IPO)や信託会社からの融資、債券売却など通常の銀行貸出システム外のオフバランス融資を含み、シャドーバンキングの動きを示す目安とされている。

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