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今週のクレジット市場=CDSはワイド化・タイト化の両にらみ、ギリシャは警戒材料
2012年11月18日 / 22:17 / 5年後

今週のクレジット市場=CDSはワイド化・タイト化の両にらみ、ギリシャは警戒材料

<対国債スプレッド>  政保債(地方公)10年 2.0─3.0bp 銀行債(みずほ)5年 14─15bp 地方債(都債) 10年 3.0─4.0bp 電力債(東電)10年 ─ ─ ─bp --------------------------------------------------------------------------------  [東京 19日 ロイター] 今週のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市 場では、ワイド化・タイト化の両にらみの展開となる見通し。米議会での「財政の崖」を めぐる交渉や、ギリシャ支援をめぐるユーロ圏の調整が難航し、欧米CDSはワイド化優 勢のため、日本のCDSはこの影響を受けやすい。一方、タイト化を促すのは、ワイド化 のポジションの巻き返しという需給要因に加え、新政権樹立や円安を好感した株高基調。 双方の材料に左右されるプレミアムは不安定な推移を余儀なくされるのではないかとの見 方が出ている。   CDS市場で、指標となるiTraxxJapanシリーズ18ITJJP5Y=GFは、これ まで動いたとしても200ベーシスポイント(bp)をはさんで上下5bp程度までだっ たが、16日は190bpとシリーズ18としての最低値を更新。需給要因を背景とした タイト化の流れが続く可能性はあるものの、プレミアムを動かす多くのイベントを控えて いるだけに、再び、方向感を見い出しにくくなるのではないかとの声も聞かれる。   「財政の崖」の問題については討議が長引くとの懸念から、米株の下落や米CDSのワ イド化を助長しかねない。欧州CDSはギリシャ債務問題で欧州当局者と国際通貨基金 (IMF)が対立しており、20日のユーロ圏財務相会合でまとめきれないとの警戒感が 強い。「市場がパニックに陥るほどの不安が高まる状況にない」(アナリスト)との指摘 もあるが、事態が進まず、一定の成果を上げられない場合には強いワイド化圧力がかかっ てもおかしくない。こうした海外CDSに連動してシリーズ18もワイド化の勢いが増す 可能性はあるという。   海外のワイド化圧力に対して、国内のタイト化の勢いがどこまで継続するかがこれから のプレミアムを左右しそうだ。新政権樹立による一段の金融緩和策やデフレ脱却政策への 期待感から円安が進行し、この動きを好感した日本株の堅調な動きを材料にタイト化基調 をたどった。これまでのワイド化のポジションの巻き返しもタイト化に大きく貢献。個別 銘柄やセクターにおいても、「パナソニック(6752.T)<0#6752=JFI>の不安が急速に後退す るなど電機セクターのタイトな動きを反映している」(国内金融機関)ほか、鉄鋼・化学 など中国リスクが意識される銘柄にもタイト化の勢いが増している。ただ、「自民党の安 倍晋三総裁による発言を期待しすぎている面が強い」(銀行系証券)ほか、株高が持続で きなければ、タイト化に歯止めがかかるのではないかとの見方が出ている。   注目のイベントや経済指標は19日─20日に開催される日銀金融政策決定会合、20 日発表の10月米住宅着工件数、20日開催のユーロ圏財務相会合、22日発表の11月 中国製造業PMI速報値、11月ユーロ圏総合PMI速報値、23日発表の11月独IF O業況指数など。   <一般債、電力セクターへの警戒続く>   一般債市場で、電機セクターの信用力に対する極端な不安が収まりつつあるが、原発再 稼動が見通せず、火力の燃料費が収益を圧迫する電力セクターへの警戒が続いており、国 内普通社債(SB)全体の需給を回復させるまでに至らない見通し。   電機セクターの警戒を和らげるきっかけとなったのはパナソニック。警戒されていた格 付投資情報センター(R&I)による格下げはA+からA─へと2段階引き下げられたも もの、「想定どおりA格ゾーンを維持。格付けの方向性は安定的となり、レーティング・ モニターが解除となったため、ひとまず落ち着いた」(外資系証券)という。  むしろ、市場参加者は、収益基盤が不安定な電力会社の動向を注視。次期総理候補にな る可能性が高い自民党の安倍晋三総裁が原発再稼動に前向きな発言をしたにもかかわらず、 電力債は反応薄。「市場心理の影響を受けやすいCDSのマーケットは株式市場と同じよ うにプレミアムの縮小で反応したが、リアルマネーが中心の電力債の動きはあまり見られ なかった」(みずほ証券・金融市場調査部チーフクレジットアナリストの香月康伸氏)と の指摘が出ていた。    社債市場の動向について、大和証券・金融市場調査部チーフクレジットアナリストの大 橋俊安氏は「これまで不安一辺倒だったが、パナソニックの格付けの方向性が安定的とな ったことで、足元は多少落ち着きを取り戻しつつあるが、必ずしも積極的にリスクを取っ たり、買い向うといった動きには至っていない」と述べた。           <SBで豊田自動織機など、サムライ債でソシエテ・ジェネラルが起債へ>   今週の起債市場では、主幹事指名を済ませた企業のSBなどが順次具体化してくる見通 し。目下、SBで豊田自動織機(6201.T)<0#6201=JFI>(期間3年・5年・10年、発行額 各100億円程度)、三井金属(5706.T)<0#5706=JFI>(5年、100億円)、LIXIL グループ(5938.T)<0#5938=JFI>(5年・7年、各100億円)、リコーリース(8566.T) <0#8566=JFI>(5年、200億円)、日立建機(6305.T)<0#6305=JFI>(5年、200億円) など、サムライ債(円建て外債)でフランスの銀行大手ソシエテ・ジェネラル(SOGN.PA) (2年・3年・5年の固定利付と3年・5年の変動利付)、資産担保証券(ABS)で住 宅金融支援機構<0#0943=JFI>(35年、1434億円)が起債計画を進めている。    (ロイターニュース クレジットマーケットチーム)

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