September 14, 2012 / 7:07 AM / 7 years ago

長期金利0.8%台前半中心か、徐々にスティープ化圧力かかる=来週の円債市場

 [東京 14日 ロイター] 来週の円債市場では、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りは0.8%台前半を中心にした取引になりそうだ。欧州債務危機の解決に向けた枠組みが徐々に固まっていく週となり、米国市場でも量的緩和第3弾(QE3)実施で債券から株式などリスク性資産に運用資金がシフトする見込みにある。外部要因から日本の市場も質への逃避の巻き戻しが起きやすく、イールドカーブには徐々にスティープ化圧力がかかるとみられている。

 国債先物12月限の予想レンジは143.30円─144.00円。

 10年物最長期国債利回りの予想レンジは0.850%─0.780%。

 

 米連邦準備理事会(FRB)は13日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、QE3の実施を発表した。市場では「リフレ政策を鮮明にしているので、QE2のときのように、米債の長期金利が徐々に上昇し、イールドカーブはスティープ化してくるのではないか」(国内証券)との見方が出ていた。債券から株式などリスク性資産に運用資金がシフトする要因になる可能性もあるという。となれば、「米債の流れを受けた場合、円債も長いゾーンの利回りに上昇圧力がかかってもおかしくない」(同国内証券)とみている。

 欧州情勢も質への逃避の後退要因になるとみられている。6日の欧州中央銀行(ECB)による国債買い入れ計画の発表、12日にはドイツ憲法裁判所が一定条件の下で欧州安定メカニズム(ESM)と欧州財政協定の批准を認める判断を下した。14─15日開催の欧州連合(EU)財務相理事会の非公式会合を経た後に「10月のESM設立に向けて枠組みが徐々に固まっていく週になりそうだ。この過程で外為市場ではユーロ高、欧州株式市場は強含みとなり、欧州周辺国の金利低下から安全資産とされるドイツ国債の利回りが上昇するトレンドが緩やかに続くことを想定している」(国内金融機関)との声が聞かれた。ドイツ国債と同様に円債も金利への上昇圧力がかかる場面がある見込み。

 日銀は18─19日の日程で金融政策決定会合を開く。欧州・中国経済の減速で輸出や生産の回復が遅れていることから、景気の現状判断を小幅下方修正し、景気回復の後ずれを示唆する公算が大きい。ただ、堅調な内需を軸に景気が先行き回復に向かうシナリオ自体は変わらないとして、金融政策は現状維持とする見通しだ。市場では「外為市場で極端に円高が進んでいるわけではないので、様子見となりそうで、今決めている緩和策を着実に進めていくことを想定している。基金オペの札割れが頻発しているが、下限金利撤廃に関しても、まだ早い感じがしている」(別の国内証券)との見方が出ていた。

 円債市場の需給は、20日に国債の大量償還を迎えるなど、基本的には良好とみられている。ただ、SMBC日興証券・チーフ債券ストラテジストの末澤豪謙氏は「中間決算期末が意識されるため、中短期ゾーンでの残高を積み増す動きの方が強めになることが想定できる。長いゾーンは期初に入ってから積もうとする投資家も出てきそうだ」という。 

 民主党の代表選が21日に行われる。円債相場への影響について市場では「マーケットは野田佳彦首相が再選を果たすことを織り込んでおり、影響はないだろう。注目は次の政権の枠組みに影響してくる26日の自民党の総裁選だ」(前出の国内証券)との声が聞かれた。

 財務省は20日に流動性供給(125回)入札を実施する。発行対象ゾーンは20年債、30年債。入札について「基本的には、一定のニーズがあるので、無難な結果に収まるとは思うが、期末要因から長めのゾーンに対しては、動き難いタイミングであることも念頭に置いておく必要がありそうだ」(同国内証券)との声が聞かれた。

  (ロイターニュース 金利マーケットチーム)

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