December 30, 2011 / 7:17 AM / 7 years ago

〔焦点〕2011年の日経平均は17%下落、円高は対ユーロで7%・対ドルで5%進行

━━━━┯━━━━━━┯━━━━━━━━┯━━━━━━━━┯━━━━━━━━━┯         | 日経平均 |  10年長期金利  |    ドル/円  |   ユーロ/円    | ━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━━━┿━━━━━━━━┿━━━━━━━━━┿ 11/12/30|  8455.35円 |     0.985%    |   77.51/53円  |   100.29/34円   | ━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━━━┿━━━━━━━━┿━━━━━━━━━┿ 10/12/30| 10228.92円 |     1.120%    |    81.50/52円  |   107.83/82円    | ━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━━━┿━━━━━━━━┿━━━━━━━━━┿   騰落率|    -17.3% |-0.135%ポイント|     -4.8%  |        -6.9%   | ━━━━┷━━━━━━┷━━━━━━━━┷━━━━━━━━┷━━━━━━━━━┷   注:日経平均は大引け、長期金利は30日午後3時の値   為替は昨年は午後5時時点、今年は午後3時時点。   [東京 30日 ロイター]  2011年の日経平均株価.N225は年間で17.3% 下落した。東日本大震災や欧州債務危機でリスク回避の動きが強まり、国債など「安全資 産」への資金逃避が加速。10年国債利回りは1%を割り込んだ。対ドルで4.8%、対 ユーロで6.9%円高が進んだことも輸出株を圧迫。ソニー(6758.T)が24年ぶりの安値 水準となるなど日本の主力株の落ち込みも目立った。   昨年末時点では今年ドル高・円安が進むとの予想が多かったが、欧州債務問題が拡大 し、景気回復期待が失速するとリスクオフが進行。「安全資産」の円が買われ、戦後最高 値を更新した。また10月には一時的なリスクオフの後退もあったが、ドル安が進んだた め円は対ドルで再び高値を更新。一時75円31銭まで円高が進んだ。  政府は度重なる円売り介入を実施。10月には7兆円半ばから8兆円規模とみられる過 去最大規模の介入を実施したほか、その後も1兆円規模で「覆面介入」を行ったとの見方 が多い。急速な円高進行はいったん止まっているが、ドル/円は依然として80円割れの 水準にとどまっているほか、ユーロ/円は100円割れ寸前まで下落し、10年半ぶりの 低水準となっている。     円高に欧州債務危機が加わり、日経平均は2年連続の下落。リーマン・ショックがあっ た2008年の42.12%以来の下落率となった。世界的な景気回復期待と円安期待で 2月17日に1万0891円60銭の年初来高値を付けたが、東日本大震災で株価が急落。 売られ過ぎの反動でいったん1万円を回復したものの、欧州債務問題などの深刻化でグロ ーバルなリスク資産売却の動きが再び加速し、11月25日には8135円79銭の年初 来安値を付けた。その後も反発力は弱く、8500円を割り込んで1年を終えた。  ソニーやパナソニック(6752.T)などの株価が歴史的な水準に落ち込んでおり、「日本経 済を支える企業の世界における存在感の低下」(大手証券ストラテジスト)の表れである として、悲観的な見方を示す向きも多い。   ただ、大きく下落したのは日本株だけではない。29日時点の海外株をみると、堅調な 米経済を背景に、米ダウ.DJIが年間で6%上昇と群を抜いたパフォーマンスを示してい るが、ソブリン問題の震源地である欧州の主要株価指数をみると、英国.FTSEは5%と 比較的下落率が低いものの、ドイツ.DAXは15%下落、フランス.FCHIは17%下落 と大きく下げた。債務懸念が強まったイタリア.FTMIBは26%安、ギリシャ.ATGは 52%安だ。アジアでも景気減速懸念が強まっており、上海株.SSECは22%下落、 香港.HSIも19%下落、韓国株.KS11が約11%下落している。    2011年の金融市場の流行語ともなった「リスクオフ」が世界的に進む中、日本の 10年国債利回りは景気回復予想が一時的に強まった2月に1.35%まで上昇したもの の、その後はほぼ一貫して下がり続け、11月には0.940%まで低下した。ボラティ リティも極めて小さかったが、海外でソブリン問題がクローズアップされるなか、ドイツ 国債の札割れショックが日本国債に波及し、金利が上昇する局面もあった。震災の影響も あり、2011年年間で日本は貿易赤字となる見込みだ。巨額な所得収支があるものの、 日本国債を支えてきたマネー構造にも変化の兆しが見えている。一方で、社会保障改革や 税制の抜本的な見直しは一向に進んでいない。財政の余裕は毎年小さくなっており、低い ボラティリティ状況が来年も続くかは不透明だ。   株式だけでなく、金などのコモディティからも年後半は資金流出が加速した。昨年末に オンス当たり1419ドルだった金現物XAU=は9月6日の1920ドルでピークアウト し、現在は1600ドルを割り込んできている。原油など19商品の先物相場で構成され るロイター/ジェフリーズCRB指数.CRB終値は、昨年末の水準を約8%下回ってい る。こうしたリスクオフの背景には、リーマン・ショックを機に金融規制が世界的に強ま っていることから、レバレッジをかけた投資が行いにくくなっていることもあるとみられ ている。   三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は「来年、米国のボ ルカー・ルールが施行され、欧州銀行監督機構(EBA)が求める自己資本増強が実施さ れれば、今年以上にリスク資産への投資は行いにくくなる。欧州債務問題は引き続き重し であり、金融マーケットは来年も厳しくなりそうだ」との見方を示す。   一方、2011年の相場で意外感があったのは、ユーロの下落が限定的だったことだ。 欧州債務問題が今年もマーケットを揺るがしたが、ユーロ/ドルは年間で約3%の下落に とどまっている。ユーロ圏の経常赤字は年間800億ユーロ程度であり、域内総生産(G DP)の0.6%程度と全体的なファンダメンタルズでは健全性を保っていることが、ユ ーロが底堅かった理由の1つだとみられている。来年は欧州の景気減速が予想されている が、ある程度相場に織り込まれたとの見方もある。  欧州のソブリン問題は構造問題であり、解決までには時間が必要だが、ユーロ圏がある 程度安定を取り戻せば、市場センチメントの改善も期待できる。これまでの株価下落で配 当利回りなどからみた株式の割安感は強まっており、一時的なリバウンド局面の到来を予 想する声も少なくない。   (ロイターニュース 伊賀大記;編集 山川薫)

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