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WRAPUP2: 衆院選が事実上スタート、民自が経済や外交で激突 第三極の動向も焦点に
2012年11月16日 / 13:26 / 5年後

WRAPUP2: 衆院選が事実上スタート、民自が経済や外交で激突 第三極の動向も焦点に

 [東京 16日 ロイター] 衆議院は16日午後の本会議で解散され、「12月4日公示、12月16日投開票」の衆院選が事実上スタートした。政権与党を担う民主党の野田佳彦首相と政権奪還をめざす自民党の安倍晋三総裁が、ともに争点にあげた経済、外交などを中心に30日間の論戦が繰り広げられる。「第三極」となる中小政党も乱立しており、選挙後の政権の枠組みにも注目が集まる。

 

 野田首相は解散を受けて会見し、「民主党が進めた改革を前に進めるか、古い政治に戻すのかが問われる選挙だ」と述べ、選挙戦では社会保障、経済政策、エネルギー、外交安保、政治改革の5点を訴えていく考えを明らかにした。特に「経済とエネルギーは国民の関心が高い」との認識を示し、経済政策では「日本再生戦略」の実現で雇用の創出し、安心できる社会をつくると述べ、自民党の政策を「従来のように公共事業をばらまく政策」と批判。経済連携でも環太平洋連携協定(TPP)や日中韓の自由貿易協定(FTA)を推進したいと明言した。また、外交方針について、強い言葉で外交や安全保障を語る風潮が強まってきたとし、「健全なナショナリズムは必要だが、極端に走れば排外主義につながる。そうした空気に影響される外交安保政策では日本が危うい」と語った。

 

 対する自民党の安倍総裁は、衆院選を「日本を取り戻すための戦い」と位置づけ、経済と外交の立て直しを争点化。経済政策について「強い経済を取り戻していく」とし、日本経済のデフレ脱却に向けて「かつての自民党(政権)時代の政策とは大きく次元を変えた政策を行う」と宣言した。具体的には、「グローバルな新しい金融に対応するために、日銀法の改正も視野に入れた大胆な金融緩和を行っていく」と持論を展開するとともに、公共投資について「無駄遣いを排しながら、国民の命を守っていく観点に絞っていく意味において、かつての自民党とは変わっていく」と強調した。TPPに関しては「聖域なき関税撤廃を前提とする限り、交渉参加には反対だ」と指摘。外交では「民主党政権で大きく傷つけられた日米同盟関係の信頼関係を回復していくことを訴えていく」と語った。

 

 公明党の山口那津男代表も、「3年間の民主党の失政を厳しく指摘し、それを反面教師として具体的な政策を訴えていく」と強調した。今回の選挙では乱立する第三極の動向も焦点。太陽の党の石原慎太郎共同代表が、みんなの党、日本維新の会、減税日本に合流を呼びかけるなど、今後の結集に向けた動き次第では選挙の「台風の目」となり、選挙後の政権の枠組みに影響を与える可能性もある。

 

 民主、自民の2大政党に第三極も交えた複雑な展開が予想される中、野田首相は勝敗ラインに「比較第1党」を挙げた。一方、自民党は石破茂幹事長が「単独過半数が一つの目安」と述べるなど、躍進を目指す。公明党は山口代表が「小選挙区で9議席、比例区で過去最高の25議席以上」を目標に掲げ、「選挙協力はこれからだが、安定した多数を得られるよう、ともに努力したい」と自民党との連携に意欲を示した。

 

 解散は2009年7月に当時の麻生太郎政権の下で行われて以来。衆議院本会議に先立り開催された午前の参議院本会議では、特例公債法案や衆議院小選挙区定数の0増5減などを決める選挙制度改革関連法案などが相次いで成立した。野田首相が党首討論で提案した定数削減については自民、公明が次の通常国会で実現することを受け入れており、社会保障の国民会議立ち上げを含めて首相が解散の環境整備としてきた課題には道筋がついた形だ。しかし選挙制度改革関連法案が成立しても、今回の総選挙には衆議院の定数是正は反映されず、違憲状態での選挙となる。

  

  (ロイターニュース ポリシーチーム;編集 久保信博 )

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