April 9, 2013 / 7:22 AM / 7 years ago

日本の格付け、極めて多額の政府債務負担能力を反映=ムーディーズ

 [東京 9日 ロイター] ムーディーズ・インベスターズ・サービスは9日、日本政府の自国通貨建て・外貨建て債務格付けAa3および安定的の見通し、格付け手法に基づき推定される格付けレンジAa1─Aa3について、極めて多額の政府債務負担能力を反映しているとの見解を明らかにした。

 ムーディーズは、極めて多額の政府債務を負うことを可能とするファンダメンタルなシステム上の特徴として、1)多額の国内貯蓄と公的部門以外の低水準の負債、それらによって国内金融市場の安定性が維持されていること、2)非常に多額の対外純資産が、世界の金融市場ショックに対する緩衝材となると同時に、対外純資産から生じる多額の所得収支黒字が経常黒字を支えていることを挙げている。これらの特徴により、日本政府は世界で最も高水準の債務負担を抱えるにもかかわらず、世界でも最も低い名目利回りから恩恵を受けている。さらに、日本国債市場は、海外金融市場の変動性の影響をほとんど受けていないという。

 ムーディーズでは、日本に関する最新のレポート「日本国」において、経済力は「強い─非常に強い」、制度の頑健性は「非常に強い」、財政力は「中位」、イベントリスクは「低い」と評価している。

 レポートでは、日銀の新たな「量的・質的金融緩和」政策により、政府は2014年まで引き続き極めて低いコストで資金を調達できるとしている。しかし、長期的なリスクの存在として、増大する政府債務を賄うに十分な国内貯蓄が維持されるかどうかにかかっていること、持続可能な財政構造が構築されなければ、日本国債への信認が失われる可能性があることを挙げている。

 ムーディーズは、こうした状況で、最も深刻なイベント・リスクは日本国債が調達危機に陥ることと指摘。日本の低コストでの資金調達が難しくなる可能性がある転換点は、家計貯蓄と経常黒字の2つという。日本は極めて多額の対外純資産からの所得収支黒字で経常黒字が維持されるとみられるため、家計貯蓄の方がより懸念されるとみている。

 日銀は大胆な緩和策を導入するが、低コストの資金を供給しても、信頼し得る財政再建策とサプライサイドの経済改革を伴わなければ、景気再浮揚への持続的な効果にはつながらず、意図せざるマイナスの影響をもたらす可能性があるという。

 安倍首相が年央に発表を予定している中期の財政・成長政策が信用力に影響を与える要因となる。ムーディーズでは、成長率が高まれば経済・財政問題への対処が容易となるが、低成長が継続すれば、信用上、ネガティブとなるとみている。

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