February 15, 2013 / 3:32 AM / 7 years ago

UPDATE3: バフェット氏がPEと組んで米ハインツ<HNZ.N>買収へ 米食品業界買収で最大規模

 

 ◎バークシャーと3Gキャピタル、米食品大手ハインツに買収提案 

 

 ◎買収額は約230億ドル。バークシャーが120億─130億ドルを負担

 

 ◎買収条件は1株=72.50ドル 提案前の最高値を19%上回る水準

 

 ◎14日の米株市場でハインツ株は一時72.60ドルまで上昇 約20%高で終了

 

 [14日 ロイター] 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRKa.N)が、プライベートエクイティ(PE)の3Gキャピタルと組んで米食品大手HJハインツHNZ.Nの買収に乗り出した。買収額は232億ドル、債務を含めると280億ドルとなり、米食品業界の買収としては過去最大規模になる。これをきっかけに業界の再編が進む可能性がある。

 

 買収条件はハインツ株1株当たり72.50ドル。提案前の最高値に19%のプレミアムを乗せた水準。

 14日の米株式市場でハインツ株は一時買収条件を上回る72.60ドルまで上昇した。バフェット氏が条件を引き上げない方針を示したため、72.50ドルまで押し戻されたが、約20%の大幅高で引けた。かねてよりハインツの合併相手候補と目されていたゼネラル・ミルズ(GIS.N)やキャンベル・スープ(CPB.N)も買われた。

 

 アナリストは、ハインツの買収を契機に食品・飲料業界の再編が進む可能性があるとみている。

 エドワード・ジョーンズのアナリスト、ジャック・ルッソ氏は「生活必需品業界で再編話が出始めるだろう。企業の持つキャッシュは潤沢で金利も低く、そうなるのは理にかなっている」と述べた。

 

 ハインツにとっては、事業の国際展開をさらに進めるチャンスになる。ユーロモニター・インターナショナルによると、同社のケチャップは世界で約26%、米国内で59%のシェアを握る。

 売上高で最大の比率を占めるのは意外にも欧州だが、利益では北米がトップ。しかし成長をけん引するのはアジア太平洋地域だ。前年度の売上高は約11%増。特に中国でソースやベビーフードが売れた。

 

 <成長追求するバフェット氏>

 

 ハインツ買収は、バフェット氏の買収を通じた成長の追求が反映されている。バフェット氏は前年、詳細は不明だが200億ドルを超える少なくとも2件の買収が実現しなかったことに苛立ち、今年は300億ドル規模のディールを達成しバークシャーの成長エンジンを強化する必要があるとの見込みを示していた。

 

 14日に当局に提出した資料によると、ハインツ買収に関し、バークシャーは121億2000万ドルを負担する。

 すでにバークシャーはアイスクリームチェーンのデイリー・クイーンなどの食品会社を傘下に持つ。チーズバーガー好きで知られるバフェット氏は、ハインツの製品はなじみがあり、自分にぴったりのディールと冗談めかして話した。

 

 単独で買収を進めてきたバフェット氏にとって、PEと組んだ今回は異例と言える。バフェット氏と3Gの創設者、ホルへ・パウロ・レマン氏は数年前から知り合いで、ハインツについては昨年12月にレマン氏から話があったとバフェット氏は述べている。

 

 3Gキャピタルはバーガー・キングBKW.Nに出資しており、ハインツもその路線の延長とみられている。

 3Gはこのほか、デルファイ・オートモーティブ(DLPH.N)やアナダルコ・ペトロリアムAPC.Nの株主でもあり、そのスタイルは買収家というより投資家とされる。

 創設者のレマン氏は世界をまたにかける金融家。フォーブス誌の世界長者番付で69位の資産家である。

 

 <ハインツの今後は>

 

 米国で3Gの運営にあたるアレックス・ベーリング氏は14日、ハインツの本社があるピッツバーグで開かれた記者会見にハインツの経営陣とともに出席し、不安げな地元関係者に同社が引き続きピッツバーグを拠点とすると説明した。

 基本的に経営に口出ししないバークシャーと違い、3Gはコスト管理や経営に関与することで知られるが、ベーリング氏は会見でコストカットの話をするのは時期尚早と述べた。

 

 ハインツのビル・ジョンソン最高経営責任者(CEO)の去就にも注目だ。

 ハインツの製品には、代表的なケチャップなど57種類のソースとともに、冷凍食品もあり、純売上高は過去8年連続で伸びている。創業以来5人目の会長でもあるジョンソンCEOは、最近の成長の立役者と評価が高い。

 ジョンソンCEOは記者会見で「引退するにはまだ若過ぎる」と語り、将来の経営体制についてまだ3Gとの話し合いは始めていないと述べた。

 

 ハインツによると、今回の買収では、バークシャーと3Gが現金を出資するほか、JPモルガンやウェルズファーゴの買収資金を融資する。

 ハインツの慈善基金は、バークシャーと3Gによる買収による基金への影響は実質ないとしている。基金が保有するハインツ株は、保有資産の1%強という。

 

 ハインツ買収について、バークシャーに投資している側の反応はさまざまだ。

 スミード・キャピタル・マネジメントの最高投資責任者は、ハインツの米国内での成長余地に限りがあることを理由に「複雑な気持ち」と述べた上で、必ずしも「ホームラン」 ではなくても、債券のように着実なリターンが得られるなら良しと考えるつもりなのだろう、とバフェット氏の考えを察した。

 デスティネーション・ウェルス・マネジメントは、「現在のマネー・マーケット商品に投資するより良いキャッシュの使い道」と評価した。

 

 今回の買収は、ケリー新国務長官にとっても良いニュースかもしれない。テレサ

夫人の前夫は、ハインツの創業者一族のジョン・ハインツ3世(事故で死亡)。ケリー長官が上院議員に公開した直近の資産目録によると、100万ドル超相当のハインツ株を保有している。

 

 今回の件では、センタビュー・パートナーズとバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチがハインツの財務面のアドバイザーを務め、法務面の助言はデービス・ポーク・アンド・ワードウェルLLPが行った。ハインツ取締役会の関連委員会の財務アドバイザーはモーリス・アンド・カンパニー、法務アドバイザーはワチェル・リプトン・ローゼン・アンド・カッツ。

 バークシャーと3Gの財務アドバイザーはラザードのほか、JP・モルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ。3Gの法務アドバイザーはカークランド・アンド・エリスLLP、マンガー・トレス・アンド・オルソンLLPがバークシャーの法務アドバイザーを務めた。

 

 (INVESTMENTVIEWS)

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