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外為フォーラムコラム

コラム:交錯する金融不安と米インフレ懸念、ドル安・円高の持続性に疑問符=内田稔氏

米銀の経営破綻を契機とする一連の金融不安の台頭を受け、為替市場ではドル安・円高に傾くとの見方が強い。実際、ドル/円は3月高値のドル137.99円から8円を超える下げ幅を記録し、一時130円を割り込んだ。ただ、ドルを取り巻く環境と円を含む他通貨の動向も踏まえると、この流れが定着するとは考えにくい。以下では向こう1─2カ月のドル/円相場を展望しておく。

コラム:安全通貨復活と言えない円、金融不安で起きているマネーフローの実態=佐々木融氏

[東京 27日] - 過去2週間、米国ではシリコンバレー銀行、シグネチャーバンクの破綻、欧州ではUBSによるクレディスイスの買収などが続き、欧米の金融セクターに対して先行き不透明感が強まっている。こうした中、為替市場では円が買われ、主要通貨の中で円が最強通貨となっている。

コラム:米銀破綻と3つの課題、注目される超スピードのバンクラン=井上哲也氏

[東京 24日] - シリコンバレー銀行(SⅤB)の経営破綻については、原因や今後の推移に関して不透明な面も多い。それでも、現時点で明らかになっている事実は、今回の問題には伝統的な銀行破綻という側面がある一方、現代の金融システムの特徴を反映した新たな側面も有することを示唆している。

コラム:米欧銀行危機は封印可能か、日銀が学ぶべき教訓を探る=熊野英生氏

[東京 20日] - リーマンショック(世界金融危機)の再来ではないかと、多くの市場参加者がおびえている。米銀不安は、いわばローカルな問題だ。SNS時代だから、それが一気に全米に広がってしまう。3月12日に米当局は預金の全額保護を決めた。米国の大手11行は300億ドルもの預金を不安が伝わる銀行に預ける支援を発表した。これらは信用補完措置である。