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外為フォーラムコラム

コラム:日銀の物価見通し大幅修正へ、来年は金利急上昇も=門間一夫氏

[東京 2日] - 4月の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の前年比はプラス3.4%となった。ただ、政府支援によってエネルギー価格が抑えられているので、実勢をみるにはエネルギー価格も除いた方がよい。それが「日銀コア」とも呼ばれる物価指標であり、4月の前年比はプラス4.1%であった。これは41年9カ月ぶりの上昇率であり、食料品を中心になお上昇中である。

コラム:粘着する米インフレが円安後押し、日本の物価上昇が防波堤に=内田稔氏

ドル/円相場が、約半年ぶりに140円の大台を回復した。5月の主要10通貨の動きをみると、ドルが全面高だった一方、円はノルウェークローネ、スウェーデンクローナを除く全ての通貨に対して下落しており、大台回復はドル高と円安双方による結果とわかる。米国の債務上限問題の見通しが明るくなり、ドル/円続伸を見込む声も強まってきた。そこで、ドルと円の現状を定点観測し、ドル/円相場を展望する。

コラム:円安大相場の再来はあるか、鍵握るボラティリティー=尾河眞樹氏

[東京 30日] - ドル円は昨年11月以来となる140円台を付けた。テクニカル上は、今年1月16日に付けた安値と3月24日安値の129円64銭をつないだ上昇トレンドのチャネル上限140円65銭付近をじわり超えてきている。終値ベースで同水準も明確に上抜ければ、短期的には昨年11月22日高値の142円24銭まで上昇余地は広がることになりそうだ。

コラム:植田日銀を左右するインフレ期待、講演からみたレビューの核心=井上哲也氏

[東京 26日] - 日銀の植田和男総裁は5月19日、就任後初めての講演を行った。その冒頭で述べた「論理的に判断し、できるだけわかりやすく説明すること」を、総裁職務を遂行する上での「心がけ」としているように、講演の前半で金融政策に関する植田総裁の考え方が丁寧に展開されている。

コラム:ノーベル賞に近い清滝氏の挑戦的発言、緩和長期化と低生産性を読み解く=熊野英生氏

[東京 23日] - 清滝信宏プリンストン大教授が、岸田文雄首相も参加する経済財政諮問会議に出席して発言した。清滝教授は、日本人が受賞していないノーベル経済学賞に最も近いところに居る学者と多くの専門家からみなされ、世界レベルの知性として知られる。

コラム:日本の新たな外貨流出、デジタル・コンサル・研究開発に弱点=唐鎌大輔氏

[東京 18日] - 日本の国際収支統計を議論する際、近年では必ず旅行収支を主軸として訪日外国人観光客(インバウンド)需要の回復が議論のテーマとなることが多い。確かに旅行収支は日本が能動的に外貨を確保できる貴重な経路であり、国際収支の展望を語る上での重要な論点である。