原油先物小幅安、週間ベースでは上昇 景気回復に期待
米国時間の原油先物価格は小幅に下落したが、週間ベースでは上昇した。需要見通しの改善や米中の景気回復見通しが、他の主要市場における新型コロナウイルス感染増加への懸念を相殺した。
米国時間の原油先物価格は小幅に下落したが、週間ベースでは上昇した。需要見通しの改善や米中の景気回復見通しが、他の主要市場における新型コロナウイルス感染増加への懸念を相殺した。
アジア時間の原油先物は上昇。序盤は軟調だったが、需要見通しの改善や米中の力強い景気回復が新型コロナウイルス感染拡大を巡る懸念を相殺し上昇に転じた。
英エネルギーコンサルタント会社ウッド・マッケンジーは15日、国連が後押しする計画と足並みをそろえて各政府が燃料消費削減を推し進めれば原油価格は2030年までに1バレル=40ドル前後まで下落する可能性があるとの報告書を公表した。
原油先物価格は15日アジア時間の取引で反落している。ただ、米原油在庫が市場予想以上に減少したことが下値を支えている。
米国時間の原油先物価格は約5%急伸した。国際エネルギー機関(IEA)の報告や米週間在庫統計を受け、新型コロナウイルス流行で落ちこだ需要の回復に期待が高まった。
国際エネルギー機関(IEA)は14日発表した月報で、新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、世界の石油需要の見通しが改善しているとの見方を示した。
原油先物価格はアジア時間14日の取引で続伸。米原油在庫の予想以上の減少を示す業界統計や、石油輸出国機構(OPEC)による今年の石油需要見通しの上方修正が好感されている。
石油輸出国機構(OPEC)は13日に公表した月次報告で、2021年の原油需要が前年比日量595万バレル(6.6%)増えるとの見通しを示し、先月の見通しから7万バレル引き上げた。新型コロナウイルスの危機が和らぐとの見方だ。
原油先物価格は13日アジア時間の取引で上昇している。この日発表された中国の3月貿易統計で、輸入が急増したことが背景。中国は世界第2位の石油消費国。また、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が、サウジアラビアの石油施設を攻撃したと伝わったことも支援材料になっている。
アジア時間の原油先物は、小幅上昇している。夏のドライブシーズンが近づくにつれ米国で燃料需要が高まるとの期待に支えられてる。米国でワクチン接種が進んでいることも支援材料だが、他国での感染者増加で上値は抑えられる見込み。