〔マーケットアイ〕外為:ドル110円後半、FRB副議長などの発言待ち
22日は、米連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長やサンフランシスコ地区連銀総裁の発言が予定され、市場が関心を寄せている。
22日は、米連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長やサンフランシスコ地区連銀総裁の発言が予定され、市場が関心を寄せている。
来週の東京株式市場は、上値の重い展開となりそうだ。世界経済の減速を示す経済指標が相次ぎ、景気敏感株と位置づけられている日本株には海外勢の資金が入りにくい。一方、先物への断続的な買い戻しが需給の支えになっている。米中貿易協議が予想外に進展するなどのサプライズがあれば、さらに戻りを試す可能性もある。
このところの外為市場ではドル/円は「蚊帳の外」とされ、自律的な値動きとなりにくいことがしばしばあったが、きょうは「ドルも円もユーロも動きが鈍く、何も動いていない」(FX会社)という。
午前のドルは110.62─110.76円と、値幅はわずか上下14銭。市場筋によると、レンジ上下には売買注文が入っているものの、積極的に仕掛ける動きは乏しかったという。
豪ドルが78円後半へ小幅上昇。オーストラリア準備銀行(中央銀行)のロウ総裁が22日朝、同国議会の経済委員会で、金利の上昇・低下の可能性はおおむね均衡しているなどと発言したが、大きな動きには至っていない。
きょうの予想レンジはドル/円が110.20―111.00円、ユーロ/ドルが1.1320─1.1380ドル、ユーロ/円が125.00―126.00円。
豪ドル/円は79円前半から78.44円と大幅安となっている。中国の大連港がオーストラリアからの石炭輸入を禁止したとの報道が背景とみられる。
米金融政策を巡っては、昨日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の内容の解釈が分かれている。一部の参加者が年内あと1回の利上げを見込む一方で、他は今年の利上げはないとみている。
ただ、ドル111円とユーロ/円の126円はテクニカル面で強い抵抗線となっており、現時点ではドルやユーロが同水準を超えていく気配はない。
正午のドルは前日NY市場終盤の水準とほぼ変わらずの110円後半。前日に続き値動きは乏しかった。下値には国内投資家とうわさされる買いが控えているものの、上値では個人を含む短期筋の売り圧力が強いという。