コラム:米企業倒産急増、追加利上げのハードルになる深刻な構図=大槻奈那氏
[東京 7日] - 昨年来の米連邦準備理事会(FRB)による連続利上げにもかかわらず、米国経済が底堅い。5月の米雇用統計では、非農業部門就業者は33.9万人増と、市場予想の19.5万人と前月の29.4万人も大きく上回った。同じく5月の米個人消費支出も、前月比プラス0.8%と、市場予想のプラス0.5%よりも強かった。インフレ率について鈍化が見られるといっても、ターゲットの2%は大きく上回っている。
[東京 7日] - 昨年来の米連邦準備理事会(FRB)による連続利上げにもかかわらず、米国経済が底堅い。5月の米雇用統計では、非農業部門就業者は33.9万人増と、市場予想の19.5万人と前月の29.4万人も大きく上回った。同じく5月の米個人消費支出も、前月比プラス0.8%と、市場予想のプラス0.5%よりも強かった。インフレ率について鈍化が見られるといっても、ターゲットの2%は大きく上回っている。
[東京 1日] - 5月の反発でドル/円は133円台から140円台まで上昇した。筆者は今年、春先にかけて137─140円付近への反発を経て、年末に向けては改めて中長期的なドル安・円高トレンドへ復帰すると見ていた。
[東京 2日] - 4月の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の前年比はプラス3.4%となった。ただ、政府支援によってエネルギー価格が抑えられているので、実勢をみるにはエネルギー価格も除いた方がよい。それが「日銀コア」とも呼ばれる物価指標であり、4月の前年比はプラス4.1%であった。これは41年9カ月ぶりの上昇率であり、食料品を中心になお上昇中である。
[東京 31日] - 米国とユーロ圏では、消費者物価指数(CPI)の下げ渋りが目立つ。このため、利上げが「延長戦」的にもう少し続けられる可能性があることが意識されている。外為替市場ではドルやユーロに対して円安が進行し、ドル/円相場は一時141円に接近した。
ドル/円相場が、約半年ぶりに140円の大台を回復した。5月の主要10通貨の動きをみると、ドルが全面高だった一方、円はノルウェークローネ、スウェーデンクローナを除く全ての通貨に対して下落しており、大台回復はドル高と円安双方による結果とわかる。米国の債務上限問題の見通しが明るくなり、ドル/円続伸を見込む声も強まってきた。そこで、ドルと円の現状を定点観測し、ドル/円相場を展望する。
[東京 30日] - ドル円は昨年11月以来となる140円台を付けた。テクニカル上は、今年1月16日に付けた安値と3月24日安値の129円64銭をつないだ上昇トレンドのチャネル上限140円65銭付近をじわり超えてきている。終値ベースで同水準も明確に上抜ければ、短期的には昨年11月22日高値の142円24銭まで上昇余地は広がることになりそうだ。
[東京 26日] - 日銀の植田和男総裁は5月19日、就任後初めての講演を行った。その冒頭で述べた「論理的に判断し、できるだけわかりやすく説明すること」を、総裁職務を遂行する上での「心がけ」としているように、講演の前半で金融政策に関する植田総裁の考え方が丁寧に展開されている。
[東京 23日] - 清滝信宏プリンストン大教授が、岸田文雄首相も参加する経済財政諮問会議に出席して発言した。清滝教授は、日本人が受賞していないノーベル経済学賞に最も近いところに居る学者と多くの専門家からみなされ、世界レベルの知性として知られる。
[東京 19日] - 海外投資家による積極的な日本株投資を背景に、4月以降、日本の株価は他国を大きくアウトパフォームしている。海外投資家は4月に5兆円も日本株を買い越し、5月前半の2週間でさらに1.2兆円を追加で買い越している。
[東京 18日] - 日本の国際収支統計を議論する際、近年では必ず旅行収支を主軸として訪日外国人観光客(インバウンド)需要の回復が議論のテーマとなることが多い。確かに旅行収支は日本が能動的に外貨を確保できる貴重な経路であり、国際収支の展望を語る上での重要な論点である。