英6月小売売上高、予想外のマイナス 経済基調は強いとの見方も

ロイター編集
[ロンドン 23日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が23日発表した6月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.2%減となり、エコノミスト予想の0.3%増に反してマイナスとなった。5月の小売売上高は0.2%増から0.3%増に上方修正された。
前年同月比でみると4.0%増と9カ月ぶりの低水準に落ち込み、市場予想の4.9%増も下回った。5月は4.6%増から4.7%増に上方修正された。
統計発表後、外為市場ではポンドが対ドルで下落し、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)が年内に利上げするとの見方が後退した。
15日に発表された3━5月の英失業率は2年超ぶりに上昇した。年初めの弱さから英経済がどの程度力強く回復しているか、小売売上高とともに不確かさを示す内容となった。
HSBCのエコノミスト、リズ・マーティンズ氏は「小売売上高は、市場予想と比べてやや期待はずれだった。タカ派的な市場の見方をくじく可能性もあるが、一時的なものだろうと推測している」と話す。
BOEが22日に公表した8─9日分の金融政策委員会議事録では、利上げを支持する委員が増えていることが分かった。21日にはカーニーBOE総裁が、年末から来年の頭にかけて利上げ決定があるかもしれないとの見方を示している。
ただ、英国の金融政策当局者たちは、英経済の見通しについては比較的強気だが、持続的な成長を実現し、最低水準の物価を正常レベルに戻すために必要な賃金上昇の強さについては見解が割れている。
6月の英消費者物価指数(CPI)は最近つけた55年ぶりの低水準に戻った。この日の小売売上高統計は店舗における価格の平均が前年比で2.9%低下したことを示した。4━6月の消費者支出は1.3%増にとどまり、四半期ベースで2年超ぶりの弱い伸びとなった。
それでもエコノミストらは、小売売上高は変動の大きい統計であり、今回の弱含みも一時的な現象だと確信している。物価の低さや、5年ぶりの賃金の高い伸び率、雇用水準の高さで小売売上高は今後勢いを取り戻すとみている。
マーティンズ氏は28日に発表される第2・四半期の英国内総生産(GDP)は0.7%増になると見込んでいる。第1・四半期の実績は0.4%増だった。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab